2015年02月10日

カラヤン&ベルリン・フィルのR.シュトラウス:死と変容/メタモルフォーゼン/4つの最後の歌(ヤノヴィッツ)


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R.シュトラウスの《死》をテーマとした作品を収録した1枚。

天空の音、深遠なる美の極みを行くカラヤン&ベルリン・フィルの全盛時代に録音された超名演である。

カラヤンはR・シュトラウスを得意とし、あまたの名演を遺しているが、本盤に収められた「死と変容」、「メタモルフォーゼン」、「4つの最後の歌」の3曲については、本盤の演奏こそがベストの名演と言うことができるだろう。

「死と変容」については、各局面の描き分けが実に巧みであり、オーケストラの卓抜した技量をベースにしたダイナミックレンジも実にスケールの大きい雄大なものだ。

いわゆる死の戦いの迫力も凄まじいものがあるが、他方、終結部の天国的な美しさも、これ以上は求められないような至高・至純の境地に達している。

「メタモルフォーゼン」は、R.シュトラウスに直接了解をもらっての大型の編成による演奏であるが、ベルリン・フィルの圧倒的な弦楽合奏の迫力に唖然としてしまう。

もちろん、技術偏重には陥っておらず、同曲に込められた作曲者の深い懺悔や悲哀のようなものを、カラヤンは圧倒的な統率力で描き尽くしている。

「4つの最後の歌」は、「メタモルフォーゼン」と並ぶ作曲者の人生の最後を飾る畢生の名曲であるが、ヤノヴィッツの名唱も相俟って、同曲をこれほど美しく演奏した例はほかにはないのではなかろうか。

ベルリン・フィルの洗練の極みを行く合奏と、ヤノヴィッツの真っすぐなソプラノ・ヴォイスが作曲者晩年の澄み切った境地を余すところなく再現している。

静寂感・黄昏感といった、R.シュトラウスの交響詩とまるで違う世界がこの曲にはあるが、R.シュトラウスが得意なカラヤンがベルリン・フィルと共にシルクのような煌びやかな伴奏をしている。

ベルリン・フィルがカラヤンの楽器になりきり、かつカラヤンがまだ覇気に満ちた演奏をしていた時期だけあって、何のストレスもなくドライヴされていくオケと、まだパワーと若さに満ちたヤノヴィッツの歌は本当に立派としか言いようがない。

ヤノヴィッツのとびぬけた美声も例えようもなく素晴らしく、彼女の声を知ってしまうとなかなか他のソプラノが聴けなくなってしまう。

さらに、この時期の録音に聴くことができるベルリン・フィルの感動的な弦の美しさ(「夕映えの中で」の前奏はまさに奇跡的な美しさ)も他の追随を許さない。

カラヤンを好きでない人も、この「4つの最後の歌」には深い感銘を受けるに違いない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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