2015年01月25日

パールマン&小澤のベルク、ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲、他


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



20世紀における最も偉大なヴァイオリニストの1人と評され、全世界で演奏活動を続けているヴァイオリニスト、イツァーク・パールマンが録音した20世紀ヴァイオリン協奏曲の名曲。

20世紀を代表する2つのヴァイオリン協奏曲を収めているが、両曲ともに、ヴァイオリニスト、指揮者、オーケストラの3拍子が揃った類稀なる名演だと思う。

筆者は、ベルクのヴァイオリン協奏曲の数多い録音を聴いてきたが、パールマンのこの録音以上に美しい音色でこの曲を弾いた演奏を知らない。

ベルクのヴァイオリン協奏曲は、親しかったアルマ・マーラーの愛娘の死を悼んだレクイエムであると同時に、自らの死を予感した自伝的作品とも言われるが、パールマンは、決して技巧のみを全面に打ち出してはいない。

ヴァイオリニストにとっての難曲の1つであり、超絶的な技巧を要する曲であるのだが、パールマンは、むしろ内容重視。

ベルクが同曲に込めた人生の寂寥感や絶望などを、実に清澄な美しい音色で描いて行くが、表面的な美しさにとどまらず、同曲に込められた深い内容を掘り下げていこうという真摯なアプローチが素晴らしい。

それでいて、卓越した技量にはいささかの不足はなく、このような現代音楽を得意とした小澤&ボストン交響楽団も、これ以上は求め得ないほどの最高のパフォーマンスを示している。

パールマンの色気のあるヴァイオリンと小澤の繊細で美しいオケ・ドライヴが楽しめる。

アルマの娘のエピソードも、この演奏の前にはあまり意味がないように思えるほど「純」ヴァイオリンに徹していて気持ちがいい。

この名曲を初めて聴く人も、既にいろいろな演奏を聴いている人も、十分満足できる名演である。

それにしても、第2楽章の中間部で、雲の切れ間に現れる青空の様に聴こえるバッハのコラールは、何と美しい音楽だろうか。

筆者は、あのコラールに、ベルクが、自分の深い秘密をこめたような気がしてならない。

一方、ストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲は、ベルクに比べると、暗いトンネルを抜けた明るさが持ち味の曲であるが、あくまでも内容重視のパールマンのアプローチや小澤&ボストン交響楽団の好パフォーマンスには変わりがない。

パールマンが少々強引な演奏を聴かせるが、小澤の指揮が非常に生き生きしていて、ストラヴィンスキーの新古典主義と小澤の相性の良さを感じる。

他方、併録のツィガーヌは、パールマンの超絶的な技巧を味わうことができる名演だ。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:41コメント(0)トラックバック(0)パールマン | 小澤 征爾 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ