2015年02月24日

ギレリス&ヨッフムのブラームス:ピアノ協奏曲第1&2番、他


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



エミール・ギレリスとオイゲン・ヨッフム、2人の巨匠ががっぷり四つに組んだ名演として長く語り継がれている名盤。

ギレリスのピアノもヨッフム&ベルリン・フィルも、大規模作品にふさわしい表現のスケールを獲得した、雄大かつ非常に力強い有名な演奏で、これらの作品では筆頭に挙げられ続けている名盤中の名盤。

鋼鉄のピアニストであるギレリスと穏健長老派指揮者のヨッフムという、一見すると水と油のように思える組み合わせであるが、本盤を聴くとそれが杞憂であることがよくわかる。

ヨッフムの温かくも、決して隙間風の吹かない重厚な指揮ぶりがブラームスの渋い曲想に見事にマッチしており、加えて、ブラームスの協奏曲の難曲とも言われるピアノパートを力強い打鍵で弾き抜いていくギレリスの強靭なピアニズム。

演奏が悪かろうはずがなく、ギレリスが遺した最上の録音の1つと言える。

これら両者を、当時、最高の状態にあったベルリン・フィルが好サポートしており、役者三者が揃い踏みの本盤は、両協奏曲の数々の名演の中でも、ベストを争う名演に仕上がっていると高く評価したい。

特に、ギレリスにとっての初録音というのは意外であったが、ピアノ協奏曲第1番が超名演である。

鋼鉄のピアニストと言われたギレリスの鋭いタッチによる素晴らしい演奏で、ひとつひとつの音からして芯が強く、オーケストラとの呼吸も見事である。

冒頭の雷鳴のようなテーリヒェンのティンパニのド迫力には度肝を抜かれるし、随所に見られる枯れた味わいも感動的だ。

ギレリスも、決してテクニックを誇示するのではなく、ブラームスの青雲の志を描いた楽曲への深い共感の下、めまぐるしく変化する楽想を適切に捉えた絶妙の表現を示している点を評価したい。

ギレリスとヨッフム、日本では正当に評価されているとは必ずしも言えない両横綱のぶつかり合いが生んだ、奇跡の結晶と言えるだろう。

ピアノ協奏曲第2番もギレリス晩年の境地を十分に伝える名演で、わけても第3楽章の深い瞑想の世界は、他の演奏を大きく引き離した名演と言える。

このようなギレリスの派手さを抑え、遅めのテンポの深く、静かなピアノに、ヨッフムの指揮は素晴らしくマッチし、素晴らしい名演奏となった。

第1楽章など、確かに迫力には欠けるものの、聴き込む度に味わいの深さが感じられ、演奏のインパクトでは他の演奏に一歩譲るものの、いつまでも聴いていたいと思わせる。

幻想曲集も名演。

さらに今回のリマスタリングで音質にいっそう磨きがかかり、どこをとっても音響が充実しているという意味では、これ以上の演奏は考えられないというくらい気持ちのよい音がリスニング・ルームを埋め尽くしてくれる。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 01:03コメント(0)トラックバック(0)ギレリス | ヨッフム 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ