2015年04月20日

ミクロコスモスSQのバルトーク:弦楽四重奏曲全集[SACD]


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バルトークの弦楽四重奏曲については、最近ではカルミナ弦楽四重奏団やアルカント弦楽四重奏団など名演が目白押しであるが、このミクロコスモス弦楽四重奏団による全集の演奏の性格を一言で言えば、ハンガリーの民族色を全面に打ち出した名演と言うことができるのではなかろうか。

タカーチ弦楽四重奏団の創設者である第1ヴァイオリンのタカーチやチェロのミクロシュ・ペレーニらハンガリー代表する演奏家が集結したミクロコスモス弦楽四重奏団が祖国の大作曲家の大傑作を真摯に演奏している。

バルトークの作品が、ハンガリー民謡を基にしていることはよく知られているが、なんとよく歌う演奏であろうか。

お国訛りの強く出た演奏で、弾かれると言うよりは語られるような、微妙なニュアンスが表現の隅々に行き渡っていて、テンポもそれに寄り添って微妙に揺れて、時には踊るようなリズムを刻み、尖っても金属的にはならず、不協和音の中にも歌を見つけ出して歌い上げている。

バルトークの弦楽四重奏曲は、20世紀を代表する弦楽四重奏曲として、ハンガリー音楽という狭隘な範疇にはとどまらず、むしろ、20世紀において人類が経験しなければならなかった未曾有の悲劇の数々の縮図のような深遠な内容を有する傑作であるが、これら一連の傑作の根底にあるのは、コダ−イとともにハンガリー国内を巡って、民謡などの採集を行った成果であることも忘れてはならない事実なのである。

したがって、ミクロコスモス弦楽四重奏団のアプローチも、これらの傑作が含有している民族的な側面に光を当てるものとして、高く評価されるべきものであると考える。

特にタカーチのヴァイオリンが墨絵の筆遣いのような微妙なニュアンスでアンサンブルを率いており、それがとても魅力的。

アルバン・ベルク弦楽四重奏団やハーゲン弦楽四重奏団の鋭利な演奏を聴き慣れている耳には新しい発見があり、闇の中から挑んでくるようなバルトークではないが、とても感動的な演奏である。

更に、本盤の魅力は、SACDマルチチャンネルによる極上の高音質録音であり、バルトークの傑作を、現在望み得る最高の音質で鑑賞できることの意義は大変大きいと言える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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