2015年01月18日
ストコフスキー&シカゴ響のハチャトゥリアン:交響曲第3番「交響詩曲」 R=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」[XRCD]
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アルメニア出身のロシア人作曲家であるハチャトゥリアンは民族色溢れる作風で知られており、様々なジャンルの作品を作曲したが、交響曲の分野においても名作を遺している。
3曲ある交響曲の中でどれを随一の傑作と評価するのかについては意見が分かれるところであるが、最も個性的な作品は衆目の一致するところ、本盤に収められた交響曲第3番ということになるのではないだろうか。
3管編成の大オーケストラにオルガンやハープ、パーカッションまでが加わる類例の見ない巨大な編成であり、何よりも15本のトランペットによる壮麗なファンファーレが印象的な大胆な作品だ。
曲想も、かかる迫力満点の大音響の箇所と、中央アジアの大自然を彷彿とさせるような抒情的な箇所が巧みに組み合わされており、内容的にもハチャトゥリアンが作曲した最後の交響曲に相応しい極めて充実したものとなっている。
本演奏は、ストコフスキーがシカゴ交響楽団を指揮したものである。
確かに、演奏内容としては本演奏よりも優れた名演(例えば、コンドラシン&モスクワ・フィルによる名演(1969年)など)が他に存在しているとも言えるが、ストコフスキーの聴かせどころのツボを心得た聴かせ上手な演奏は、同曲の魅力を味わうのに十分であると言えるし、シカゴ交響楽団の卓越した技量も本演奏の大きな魅力であると言えるだろう。
加えて、このような壮麗なサウンドや大音響を特徴とする楽曲だけに、録音が優秀であることが必要不可欠であると考えられるが、その意味でも本盤のようなXRCDは理想的と言える。
本盤は1968年のスタジオ録音であるが、今から40年以上も前の録音とは思えないような鮮明な音質を誇っており、同曲のトゥッティにおいても各楽器が明瞭に分離して聴こえるのはほとんど驚異的ですらある。
いずれにしても、XRCD化が、本演奏を素晴らしい名演とするのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。
併録の序曲「ロシアの復活祭」も、ストコフスキーのエンターテイナーとしての才能が発揮された名演であり、R=コルサコフならではの華麗なオーケストレーションをXRCDによる鮮明な高音質録音で味わうことができることも含めて高く評価したい。
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