2015年02月02日

ハンプソン&バーンスタイン/マーラー:歌曲集


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



失恋した若者の悲しみと絶望が描かれた『さすらう若人の歌』、子供の死に対峙する心境が簡潔な書法と凝縮された表現力で綴られた『亡き子を偲ぶ歌』、『最後の7つの歌』として出版され、後に同じ詩人の5曲をまとめた『リュッケルトの詩による5つの歌曲』。

マーラーの管弦楽伴奏による3つの歌曲集を、バーンスタインが名バリトン歌手のハンプソンとウィーン・フィルという望み得る最高の共演者を得て録音した1枚。

バーンスタインは、マーラー演奏史上最高の指揮者であったと考えるが、生涯に、ビデオ作品も含め、3度にわたって、主要な歌曲集を含めた交響曲全集を完成させた。

もちろん、それには一部語弊があり、3度目の全集については、ついに交響曲第8番、第10番、「大地の歌」を録音することができずに世を去ってしまい、過去の録音で補填せざるを得ない事態に陥ったのは、実に残念なことであった。

いずれの全集も、バーンスタイン=マーラー指揮者という名に恥じない素晴らしい名演であるが、やはり、最も優れているのは、最後の全集と言えるのではなかろうか。

当該全集の諸曲の録音時には、併行して、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、シベリウスの交響曲などで、大仰なテンポ設定を駆使した駄演を悉く行っていたにもかかわらず、マーラーでは、同様に大仰とも言えるゆったりとしたテンポをとっているにもかかわらず、いささかもそのような演奏には陥らず、むしろ、そうした大仰なテンポが真実のように聴こえるのが素晴らしい。

これは、バーンスタインがマーラーの本質を鷲掴みにしていることの証左であり、バーンスタインがまさにマーラーの化身となっているとも言える。

本盤の3つの歌曲集は、当該全集の中でも、最も後年の録音、特に、『さすらう若人の歌』と『リュッケルトの詩による5つの歌曲』は、バーンスタインの死の年の録音であり、健康を害している中での思い入れたっぷりの、そして命がけの演奏は、我々聴き手の肺腑を打つのに十分な深い感動を与えてくれる。

ハンプソンも、そうしたマーラーの化身と化したバーンスタインの下、最高のパフォーマンスを示している。

ハンプソンの若々しい声とバーンスタインによる表現の陰影に富んだオケ、この組み合わせが絶妙だ。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:35コメント(0)トラックバック(0)マーラー | バーンスタイン 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ