2015年01月25日

ザンデルリンク&ベルリン響のシベリウス:交響曲第4番、他


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シベリウスの交響曲は、初期の第1番及び第2番と、第3番以降の交響曲では、作風が全く異なる。

まるで別人が作曲したかのようであり、シベリウスの真の魅力は、第3番以降の交響曲にある。

したがって、シベリウス指揮者としては、第3番以降の作品をいかに巧く演奏できるかに、その真価が問われていると言えるだろう。

そんなシベリウスの7つある交響曲(クレルヴォ交響曲を除く)のうち、最高傑作は、衆目の一致するところ、第4番と言えるのではないだろうか。

もちろん、第7番も傑作ではあり、筆者としては、両者劣らぬ傑作であると考えるが、楽曲の深みという点においては、第4番の方に軍配があがるのではないかと考えている。

この傑作交響曲は、必要最小限の音符で書かれているだけあって、オーケストラの扱いもきわめて控えめで、トゥッティの箇所はわずか。

したがって、指揮をするに際しても、オーケストラに対する圧倒的な統率力と表現力を要求される難曲と言えるだろう。

もちろん、自信がある指揮者しか同曲を採り上げることはないが故に、これまでに遺された演奏は、名演であることが多かった。

そうした数々の名演の中でも、ザンデルリンクの演奏は、ドイツ風の重厚なものだ。

これはザンデルリンクの65歳時の演奏で、長らく常任を務めたベルリン交響楽団の地位を辞する年の録音でもあるが、指揮者の構成力が音楽を晦渋から救い、オケの音色も曲にふさわしい。

内省的な第4番は、虚飾を排した芸風のザンデルリンクにふさわしく、シベリウスの真の姿が浮かび上がってくる。

この第4番は、シベリウスの作品の中でも最も虚飾を排し純粋に絶対音楽的な無愛想なものだが、ザンデルリンクは一層しかめっつらで曲に対峙しているところがとてもいい。

いかにも独墺系の指揮者の手による、造型美と重厚さを誇る演奏であるが、木管楽器などの響かせ方など新鮮な箇所も多くあり、異色の名演として高く評価したい。

しかしながら、オーケストラに対する統率力は抜群のものがあり、簡潔なスコアから、実に豊かなハーモニーを作り上げることに成功している。

これほどまでに全体の造型を意識した演奏は、珍しいとも言えるが、同曲はカラヤンが何度も録音するなど得意とした楽曲で、いずれも名演であることもあり、ザンデルリンクのドイツ風の重厚なアプローチも珍しいものではない。

併録の「夜の騎行と日の出」も名演で、傑作でありながら、なかなか録音される機会の少ない同曲の魅力を、これまた重厚なアプローチで完璧に表現し尽くしている。

本盤には、かつてハイパー・リマスタリング盤が出ており、それもかなりの高音質であったが、今般のSACD盤も、それに優るとも劣らない素晴らしい音質だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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