2015年02月21日

クーベリック&シカゴ響のドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」


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ラファエル・クーベリックが音楽監督を務めていた頃にシカゴ交響楽団を指揮した、若さの溢れる覇気に満ちた演奏を収めたアルバム。

若きクーベリックはシカゴ響に1950年から1953年まで在任、たいへん辛い日々を送ったらしいが、若き日のクーベリックが離れざるをえなかった故国に別れを告げ、新しい世界を見据える意気込みが聴ける演奏と言えよう。

「新世界より」と「プラハ」の組み合わせであるが、これは、クーベリックにとっては宿命的なものだ。

クーベリックが祖国に復帰後、チェコ・フィルを指揮して我が祖国などを演奏したが、ラストコンサートとなったのが、この組み合わせによる歴史的演奏会であった。

本盤は、その約40年前のスタジオ録音であるが、録音当時は、この組み合わせでカップリングを行ったわけではないので、こうしたカップリングを試みたオーパス蔵の抜群のセンスの良さを高く評価すべきであろう。

この40年間の間には、チェコも、プラハの春の後のソ連軍侵攻や、長い社会主義政権の後に訪れたビロード革命、そして民主化と激動の時代であったが、それだけに、両演奏の性格は大きく異なる。

もちろん、本盤の演奏は、当該ラストコンサートの感動的名演や、この間に演奏されたベルリン・フィルやバイエルン放送交響楽団との名演などに比較すると、どうしても旗色が悪いが、それでも、本演奏には、他の名演にはない独特の魅力に満ち溢れている。

特に、「新世界より」では、若さ故の勢いがあり、一気呵成に聴かせるエネルギッシュな生命力が見事で、祖国ボヘミアへの郷愁を雄大なスケールで歌い上げている。

それでいて、第2楽章など、ボヘミアの民族色豊かな抒情の歌い方にもいささかの抜かりもない。

「プラハ」も、若さ故の一直線の演奏であるが、それでいて優美にして高貴なニュアンスにも不足はなく、モーツァルトの演奏の理想像を体現している。

39歳という若いクーベリックのアメリカ録音は、オーケストラの自発性にゆだねるところ顕著だった1961年ウィーン盤の流麗かつ自然な演奏に対して、あらゆる面でクーベリックならではの知的に構成され、冴えて品位を失わぬ演奏で、節度ある美しさが印象的なモーツァルトを聴かせてくれる。

オーパス蔵盤の復刻技術とマスタリング感覚の冴えっぷりはいつもながら素晴らしく、特に低音の迫力は我々聴き手の度肝を抜くのに十分である。

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classicalmusic at 22:43コメント(2)トラックバック(0)クーベリック | ドヴォルザーク 

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コメント一覧

1. Posted by tai   2013年07月18日 00:00
はじめまして、音楽ランキングからやってきました^^
クラシックですか〜
自分はまだその域に達して居おらずもっぱらJAZZばかりを聴いております

これが新世界よりなんですね
貴志祐介さんの本が好きでして、この小説が今まで読んだ小説で一番面白いですね
説明を読んでいると「なるほど」と共感できるところもありますね

応援です^^
2. Posted by 和田   2013年07月18日 06:59
taiさん、コメントありがとうございます。
クラシック音楽の初心者の方が私のブログを読んで、さらに奥深い世界へと入って行かれるのは嬉しいことです。
今後ともよろしくお願いします。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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