2015年01月29日

ケンペ&ミュンヘン・フィルのベートーヴェン:交響曲第1番、第3番「英雄」


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ベートーヴェンの交響曲といえば、指揮者として一度は演奏したことがある作品。

誰もが自身の持つベートーヴェン像と自分の音楽性を盛り込みながら音楽を構築していくため、指揮者の音楽観、力量を測る上でも重要な存在であり、そのために必要以上の感情移入等により本来の意図が伝わらないことも多々あるのが事実。

ケンペはそうした風潮とは大違い、実直なまでに自己を抑えながらベートーヴェンの本質に迫っている。

演奏は既に定評あるもので、渋く底光りするような独特の音響による骨格造形も逞しいアプローチは実に魅力的。

奇を衒ったところなど全くないが、密度の薄いところも全くないという、実にクオリティの高い名演で、何度聴いても飽きのこない演奏内容だ。

厳しい造型、愚直なまでのインテンポ、重心の低い重量感溢れるサウンドなどを兼ね備えた、いかにもドイツ正統派の重厚な名演だ。

したがって、華麗さとか派手さなどとは全く無縁であるが、ケンぺのベートーヴェンの本質を鷲掴みにした愚直なまでの真摯な解釈が、我々に深い感動と、ベートーヴェンの交響曲の真実に触れたという充足感を我々に与えてくれるのだと思う。

例えばラトルのような手練手管とは無縁の率直で、すがすがしく透明感のある、落ち着いて聴いていられる演奏。

しかしながら一本調子ではなく、ベートーヴェンの「重さ」と「軽さ」が十二分に描かれている。

決して「ドイツの片田舎」な演奏ではない。

指揮者とオケの意思疎通が見事にうまくいっている。

音楽をよく知る信頼のジェントルマン、ケンペの端正、真正直、人間的暖かみまで感じられる、他に何も足す事も、引く必要もない、ひとつのお手本、規範となる正しきベートーヴェン。

円熟の極みにあったケンペの指揮のもと、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団も好演を見せており、質実剛健・重厚でありながらも生き生きとのびやかで、豊かな響きでベートーヴェンのシンフォニーの魅力を描き出している。

録音も、1970年代の前半のものとしては、自然な拡がりが素晴らしく、十分に合格点に達している。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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