2015年02月05日

ハイフェッツのツィゴイネルワイゼン〜ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン


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名ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツは、1917年に17歳の若さで故郷を離れ、シベリア、日本を経由してアメリカへ移住。

その年の10月、ニューヨークのカーネギーホールで、衝撃的なデビューを果たし、一躍その名を知られた。

翌年ビクター・トーキング・マシーンの専属になり、以来最晩年にいたるまで約50年間、録音と演奏で充実した活動を展開した。

その間ハリウッドの映画スターで、名監督キング・ヴィダー夫人でもあった、フローレンス・ヴィダーと結婚し、アメリカ市民権も得た。

カステルヌオーヴォ=テデスコやミクロス・ローザの協奏曲をはじめ、アメリカの現代音楽を数多く初演したり、ジム・ホイルという名でポピュラー音楽を作曲したり、また、ピアノのルービンシュタイン、チェロのピアティゴルスキーとトリオを組んで、この分野でも名盤を数多く残した。

ハイフェッツの演奏は、美しい緊張感と緊迫感にみちてとても雄弁であり、そのクリアな美音とともに深く心に残る。

このアルバムは、ハイフェッツがヴァイオリニストとして絶頂期を迎えた頃の録音からピックアップした盤で、ハイフェッツの超絶的な技巧を存分に味わうことができる1枚だ。

ヴァイオリンを愛する人なら、1度はぜひとも聴いておきたい偉大な存在である。

ツィゴイネルワイゼンをはじめ、ポピュラーな名曲がてんこ盛りであるが、ハイフェッツの芸術性に裏打ちされた技量のあまりの素晴らしさ故に、決して飽きることなく全曲を聴き通すことが出来た。

澄明な音と甘美で流麗な響き、冴えた技巧、スマートで洗練された気品あふれる演奏が十二分に味わえる。

例えば、詩曲では、抒情豊かに旋律を奏でるなど芸術性にも不足はなく、ハイフェッツが決して技量一辺倒なヴァイオリニストではないことがよくわかる。

もちろん、カルメン幻想曲では、あまりの圧倒的な技量のすざましさに、ノックアウトされてしまった。

1度耳にしたら、そのカミソリのような技の切れ味、鋼のように強くしなやかな旋律線には、大ショックを受けること必定である。

ハイフェッツには、笑顔や人なつっこさ、暖かさといった要素は確かに欠けているかもしれない。

しかし、妥協のない冷徹な厳しさ、つかみかかるような戦闘的気迫、緊張の糸の張り詰めたような強靭な歌いまわし――といった独特のクールな芸風においては、比類ない孤高の境地に達していた。

そして何よりもハイフェッツには、凡俗を決して寄せ付けない王者の風格がある。

4人の指揮者とオーケストラが、ハイフェッツの至芸を好サポートしている。

1950年代前半のモノラル録音ではあるが、Blu-spec-CD2化によって相当な音質改善が見られ、ハイフェッツの超絶的な技量をかなり鮮明な音質で味わうことが出来るようになったのは嬉しい限りだ。

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classicalmusic at 22:45コメント(2)トラックバック(0)ハイフェッツ  

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コメント一覧

1. Posted by k   2013年06月14日 21:22
5 全く同感です。サンサーンスの序奏とロンドカブりチオーソだけはバルビローリとの演奏が上回ると思うものの他の演奏は他の追従を許さないと思います。もうハイフェッツのようなフレージングで弾ける人がいないのが残念でたまりません
2. Posted by 和田   2013年06月14日 22:06
同感です。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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