2023年02月26日
ライヴならではの圧倒的な迫力や即興性❤️🔥フランス本場物の“熱さ”が聴ける🫰🏻クリュイタンス&パリ音楽院管🫶🏻ラヴェル:管弦楽曲集(1964年来日公演)🗼
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1964年5月7日 東京文化会館に於けるライヴ録音。
クリュイタンスがパリ音楽院管弦楽団とスタジオ録音した4枚にもわたるラヴェルの管弦楽曲全集は、フランス風のエスプリに満ち溢れた不朽の名盤として名高い。
本盤は、当該全集が録音された直後の来日時のライヴ録音であるが、演奏は実に素晴らしい。
いずれの曲も、スタジオ録音と同様に、フランス風のエスプリに満ち溢れているが、それに加えて、ライヴならではの圧倒的な迫力や即興性があるのが特徴だ。
ここには、優雅さの表出にかけては右に出るもののいないクリュイタンス&パリ音楽院管弦楽団のコンビが作り出すフランス本場物の“熱さ”が聴ける。
スペイン狂詩曲やラ・ヴァルス、ダフニスとクロエの第2組曲の終結部の猛烈なアッチェレランドと劇的な大強奏や、マ・メール・ロワやクープランの墓での絶妙に揺れ動くテンポ設定の下、各楽章を巧みに描き分けをしていくという、いわゆる即興性は、スタジオ録音には見られない本盤の特徴と言うことが出来よう。
有名な亡き王女のためのパヴァーヌも、決して通俗には陥らず、クリュイタンスが指揮すると、高貴にして優美な抒情で満ち溢れるのはさすがと言うべきであろう。
『日本のファンはパリ音楽院の最後の香りを味わった。ラヴェルは彼らの最も得意とする曲目だけに僕も体がしびれる思いがしたものだ。「亡き王女」はなんとまたエレガントに始まることだろう、これぞ王朝の音楽だ。「ラ・ヴァルス」における多彩な表現力「ダフニスとクロエ」における木管の震えるような魅力についてはどんな絶賛してもしすぎることはないだろう』(宇野 功芳)
かつて発売されていたモノラル録音は、やや音質に難があったが、リマスタリングによりかなり聴きやすい音質に生まれ変わった。
更に、嬉しいのは、本盤には、新たに発見されたステレオ音源が収録されていることで、より一層音質に臨場感が加わったのは素晴らしい限りだ。
クリュイタンス&パリ音楽院管弦楽団が日本でラヴェルを演奏した記録が高音質で再現される衝撃は大きく、このコンビがEMIにスタジオ録音したラヴェルと同水準のものが、ライヴで再現されるのをCDで聴くのは素晴らしいことだ。
特に、ラ・ヴァルスの劇的な終結部が、モノラルではやや籠った音であったが、かなり鮮明な音質に変化した点が印象的であった。
この演奏を実際に聴いた人にはもちろん、そうでない人にもこれはかけがえのない「アルバム」となることであろう。
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