2015年02月24日

カラヤン&ウィーン・フィルのブルックナー:交響曲第8番(新盤)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



カラヤンは、ブルックナーの交響曲の第8番を、DVD作品などを除けば、3度スタジオ録音している。

その中でも本演奏は3度目の最後の録音に当たるものであるが、ダントツの名演であり、他の指揮者による様々な同曲の名演の中でも、上位にランキングされる至高の名演として高く評価したい。

カラヤンの最初の録音は、ベルリン・フィルの芸術監督に就任して間もない頃の演奏であり(1957年盤)、カラヤンがいまだベルリン・フィルを必ずしも掌握しきれていないこともあるせいか、立派ではあるがいささか重々し過ぎる演奏になってしまっていた。

そして、モノラル録音というのも大きなハンディがあると言わざるを得ない。

これに対して、2度目の録音(1975年盤)は、その後に全集に発展する第1弾となったものであるが、カラヤン全盛時代ということもあり、鉄壁のアンサンブルと流麗なレガートの下、金管楽器のブリリアントな響きや肉厚の弦楽合奏、フォーグラーによる雷鳴のようなティンパニなど、いわゆるカラヤンサウンド満載。

音のドラマとしては最高ではあるが、ブルックナーというよりはカラヤンを感じさせる演奏であったことは否めない。

これら1957年盤及び1975年盤に対して、本盤の演奏は、そもそもその性格を大きく異にしている。

ここには、カラヤンサウンドを駆使して圧倒的な音のドラマを構築したかつてのカラヤンの姿はどこにもない。

第1楽章や第2楽章などにはその残滓がわずかに聴き取れるが、第3楽章以降に至っては、自我を抑制し、虚心坦懐に音楽そのものの魅力をダイレクトに伝えていこうという自然体のアプローチの下、滔々と流れる崇高な音楽が流れるのみだ。

カラヤンとしても、最晩年になって漸く到達し得た忘我の境地、至高・至純の清澄な境地であると言うべきであり、これほどの高みに達した名演は、神々しささえ感じさせる荘厳さを湛えているとさえ言える。

このようなカラヤンとともに、美しさの極みとも言うべき名演奏を繰り広げたウィーン・フィルの好パフォーマンスにも大きな拍手を送りたい。

録音については従来CDやSHM−CDでも十分に鮮明ではあるが、いまだにSACD化されていないのは、非常に不思議な気がしている。

これだけの歴史的な名演でもあり、今後、更なる高音質化を大いに望みたい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 22:48コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー | カラヤン 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ