2014年10月21日

ミュンシュ&ボストン響のベルリオーズ:幻想交響曲、ルーセル:「バッカスとアリアーヌ」組曲 他 (1960年来日公演)


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ミュンシュは幻想交響曲を十八番にしていた。

これは何もミュンシュに限ったことではなく、フランス系の指揮者に共通するものであり、モントゥーにしても、クリュイタンスにしても、それこそ何種類もの幻想交響曲の録音が存在している。

フランス系の指揮者にとって、やはり幻想交響曲というのは特別な存在なのではないかと考えられるところだ。

ミュンシュの幻想交響曲と言えば、有名なのはパリ管弦楽団の音楽監督に就任して間もなく録音された1967年盤(EMI)だ。

これは、最近、SACD化されて更に名演のグレードがアップしたが、それとほぼ同時期のライヴ録音(アルトゥス)は、更に素晴らしい超絶的名演であり、2011年2月のレコード芸術誌のリーダースチョイスにおいてトップの座を獲得したことも記憶に新しい。

これらの演奏の前の録音ということになると、当時の手兵ボストン交響楽団とのスタジオ録音(1962年)ということになる。

本盤は、当該スタジオ録音の2年前の来日時のライヴ録音ということになるが、さすがに前述の2種の1967年盤には劣るものの、1962年のスタジオ録音盤よりははるかに優れた素晴らしい名演と高く評価したい。

本盤を聴いて感じるのは、やはりミュンシュのライヴ録音は凄いということだ。

スタジオ録音でも、前述の1967年盤において顕著であるが、その生命力溢れる力強さと凄まじい気迫に圧倒されるのに、ライヴとなると、とてもその比ではなく、あたかも火の玉のように情熱の炎が迸っている。

前述の1967年のライヴ盤(アルトゥス)でもそうであったが、ミュンシュは生粋の舞台人であったのではないかと考えられる。

それ故に、多くの聴衆を前にして、あれほどの燃焼度のきわめて高い演奏を披露することが可能であったのではないだろうか。

本盤においても、ミュンシュの燃焼度は異様に高く、最初から終わりまで、切れば血が出てくるような灼熱のような生命力にただただ圧倒されるばかりだ。

ミュンシュの幻想交響曲は、モントゥーやクリュイタンスのようにフランス風のエスプリなどはあまり感じさせない。

これは、ミュンシュがドイツ語圏でもあるストラスブール出身ということにも起因していると考えるが、これだけの気迫溢れる豪演で堪能させてくれるのであれば、そのような些末なことは何ら問題にもならないと考える。

加えて、ミュンシュのドラマティックな指揮に、一糸乱れぬアンサンブルで最高のパフォーマンスを示したボストン交響楽団の卓越した技量についても高く評価したい。

併録のルーセルの「バッカスとアリアーヌ」組曲やヘンデルの水上の音楽からの抜粋も、ミュンシュの熱い指揮ぶりが印象的な超名演だ。

録音も、特に幻想交響曲の第4楽章における金管楽器のいささかデッドな音質など、音場が今一つ広がらないという欠点も散見されるが、1960年のものとしては十分に良好な音質であり、本盤の価値をより一層高めるのに大きく貢献している点を忘れてはならない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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