2015年03月17日

ピリス&ジョルダンのショパン:ピアノ協奏曲第1番、第2番[SACD]


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筆者は、本盤の演奏内容については、既に以下のようなレビューを投稿済みである。

「若き日のピリスによる素晴らしい名演だ。

ピリスは、ショパンのピアノ協奏曲第1番をクリヴィヌ&ヨーロッパ室内管弦楽団とともにスタジオ録音(1997年)、ピアノ協奏曲第2番をプレヴィン&ロイヤル・フィルとともにスタジオ録音(1992年)しており、それらはいずれも見事な名演として高く評価されるべきものであるが、本盤に収められた演奏も、それら後年の演奏にはない初々しさや清新さに満ち溢れた独特の魅力があると言えるのではないだろうか。

ピリスの本演奏におけるアプローチは、後年の演奏のように必ずしも楽曲の心眼に踏み込んでいくような彫りの深い表現を行っているわけではない。

むしろ、若さの成せる業とも言える側面も多分にあると思われるが、両曲の随所に聴かれる詩情に満ち溢れた美しい旋律の数々を、瑞々しささえ感じさせるような透明感溢れるタッチで美しく描き出していくというものである。

その演奏は純真無垢とさえ言えるものであり穢れなどはいささかもなく、あたかも純白のキャンバスに水彩画を描いていくような趣きさえ感じさせると言えるだろう。

もっとも、ピリスのピアノ演奏は、若き日の演奏と言えども、各旋律の表層をなぞっただけの美しさにとどまっているわけではない。

表面上は清澄なまでの繊細な美しさに満ち溢れてはいるが、その各旋律の端々からは、ショパンのピアノ曲において顕著な望郷の思い、人生における寂寥感のようなものが滲み出してきている。

加えて、どのような哀愁に満ちた旋律に差し掛かっても、いわゆるお涙頂戴の哀嘆調には陥ることなく、常に気品と格調の高さをいささかも失わないのが素晴らしい。

指揮者のジョルダンも、こうしたピリスのセンス溢れる見事なピアノ演奏を巧みに引き立てつつ、二流のオーケストラとも言うべきモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団をしっかりと統率して、好パフォーマンスを発揮しているものと評価したいと考える。

いずれにしても、本演奏は、若き日のピリスが、その前途洋々たる将来性を世に知らしめるのに貢献した素晴らしい名演として高く評価したい。」

そして、これだけの素晴らしい名演だけに、これまで高音質化が望まれてきたところであるが、長らくリマスタリングなども行われず、いささか残念な気がしていたところであったが、今般、SACD化がなされたというのは、演奏の素晴らしさからしても極めて意義が大きいと言えるだろう。

音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても超一級品の仕上がりであると言えるところであり、とりわけ若き日のピリスによる瑞々しさを感じさせるピアノタッチが鮮明に再現されるとともに、ピアノ演奏とオーケストラ演奏が明瞭に分離して聴こえるのは殆ど驚異的である。

いずれにしても、若き日のピリス、そしてジョルダン&モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団による素晴らしい名演を高音質SACDで味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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