2019年03月11日

北欧を代表する偉大な傑作、ステンハンマルの交響曲第2番


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北欧のシンフォニストと言えばシベリウスとニールセンが双璧であるが、同時代にスウェーデンで活躍したシンフォニストとして、ステンハンマルとアルヴェーンが掲げられる。

この両者について、実力のわりにはあまり知られていないのは非常に残念である。

このうち、ステンハンマルについては、50代の若さで死去したこともあって、生涯に2曲しか交響曲を遺さなかった(未完成の作品として第3番あり)のも影響しているかもしれない。

しかしながら、交響曲第2番は、スウェーデンを代表するだけでなく、シベリウスやニールセンの交響曲にも匹敵する、北欧を代表する大傑作と高く評価すべき偉大な交響曲であり、もっと知られてもいい作品ではないかと考えている。

ステンハンマルは、管弦楽曲や協奏曲、室内楽曲、ピアノ曲、合唱曲など、多岐にわたるジャンルにおいて数々の名作を遺しているが、その代表作と言えば、やはり交響曲第2番ということになるのではないだろうか(セレナードを掲げる人もいるかもしれない)。

ステンハンマルの聴きどころはドイツ・ロマン派の巨匠たち(わけてもブラームス、ワーグナー、ブルックナー)の“よすが”を曲の随所に染み込ませている作風にあるだろう。

ウィーンではロマン派後の音楽が12音技法などの前衛につながっていったのに対し、スウェーデンやイギリスではなお調性に基づく作曲技法が踏襲されていたようで、ドイツ・ロマン派の各国への影響という脈絡からもステンハンマルという作曲家にもう少し興味がもたれてもいいのではないかと気づかされる。

これまで市場に現れた中で筆者が聴いた録音は、輸入盤も含め、N・ヤルヴィ盤(BIS及びDG)、P・ヤルヴィ盤(VIRGIN)、ヴェステルベリ盤(CAPRICE)、スンドクヴィスト盤(NAXOS)、マン盤(SWEDISH SOCIETY)の6種であるが、この中での最高の名演はヴェステルベリ盤だが現在入手難。

そうなると、現在入手できるディスクの中で、最もお薦めできる演奏は本盤のP・ヤルヴィ盤ということになる。

ここでのP・ヤルヴィは、作曲者の母国ロイヤル・ストックホルム・フィルを指揮して、きびきびとメリハリをつけながらも、全曲を47分半かけてじっくりと演奏している。

ヴェステルベリ盤ほどではないが、北欧の大自然を彷彿させるような豊かな響きが持ち味であり、随所にあらわれる北欧的な抒情のエレガントな歌い方にもいささかの不足はない。

ヴェステルベリが自然のうちにこの曲の魅力を滲ませるならば、P・ヤルヴィはもっと積極的でロマンティック、緩急を思い切りつけ、ダイナミックレンジが広い。

巻末に収められた「序曲・天の高みに昇らん」やアンネ・ゾフィー・フォン・オッターの歌う「2つの歌」も素晴らしい。

筆者としては、このような知られざる傑作こそは、有名指揮者がもっと積極的に演奏して、それこそ国内盤で発売されることを大いに期待するものである(最近ブロムシュテット盤がBISからSACDでリリースされたが入手難になり未聴)。

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classicalmusic at 19:48コメント(0)ヤルヴィ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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