2015年04月28日

カラヤン&ベルリン・フィルのブラームス:交響曲全集(2回目)


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カラヤンは手兵ベルリン・フィルとともにベートーヴェンの交響曲全集を3度にわたってスタジオ録音しているが、同時にブラームスの交響曲全集も3度にわたってスタジオ録音している。

その他にも、一部の交響曲について、ウィーン・フィルやフィルハーモニア管弦楽団、コンセルトへボウ・アムステルダムなどと録音を行うとともに、ベルリン・フィルなどとのライヴ録音も遺されていることから、カラヤンがいかにブラームスの交響曲を得意としていたのかがよく理解できるところだ。

ベルリン・フィルとの全集で言えば、最初の全集が1963〜1964年、本盤の2度目の全集が1977〜1978年、そして3度目の全集が1987〜1988年と、ほぼ10年毎に、そしてベートーヴェンの交響曲全集のほぼ直後に録音されているのが特徴である。

この3つの全集の中で、最もカラヤンの個性が発揮されているのは、紛れもなく本盤の2度目の全集であると考えられる。

この当時のカラヤン&ベルリン・フィルは、まさにこの黄金コンビの全盛時代である。

分厚い弦楽合奏、ブリリアントなブラスセクションの響き、桁外れのテクニックをベースに美音を振り撒く木管楽器群、そして雷鳴のように轟きわたるティンパニなどが、鉄壁のアンサンブルの下に融合し、およそ信じ難いような超絶的な名演奏の数々を繰り広げていたと言える。

カラヤンは、このようなベルリン・フィルをしっかりと統率するとともに、流麗なレガートを施すことによっていわゆるカラヤンサウンドを醸成し、オーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマを構築していた。

本盤においても、かかる圧倒的な音のドラマは健在であり、どこをとってもいわゆるカラヤンサウンドに覆い尽くされた圧巻の名演に仕上がっている。

特に第3番は新盤よりこちらの方が音が整理され、情感溢れる名演であり、第2番のフィナーレのカラヤンらしからぬライヴのような突っ込みも圧倒的、第4番もこちらの方がしっとりしていい感じで、第1番だけは新盤の重量感ある録音が曲に合っているようだが、これも甲乙つけがたい。

このような演奏について、例えば全集においては、ザンデルリンク&ベルリン響による名演(1990年)、第1番においては、フルトヴェングラー&ベルリン・フィルによる名演(1952年)、第2番については、ワルター&ニューヨーク・フィルによる名演(1953年)、第3番については、クナッパーツブッシュ&ベルリン・フィルによる名演(1950年)、第4番については、フルトヴェングラー&ベルリン・フィルによる名演(1948年)などと比較して、その精神的な深みの追求の欠如などを指摘する者もいるとは思われるが、これほどの圧倒的な音のドラマを構築したカラヤンによる名演との優劣を付けることは困難であると考える。

そして、このカラヤン生誕100周年の交響曲シリーズの音質は、今までの国内盤とあまりに違い、スッキリと分離した楽器の音(ことに弦楽器)が、団子にならず歪まない。

フォルテでの迫力も、濁らずに鳴っているので、これがベルリン・フィルの絶頂期の録音だと、あらためて驚嘆する。

この後、最晩年に再録音し、そちらも名演とされているが、この1978年盤も負けていないし、より自然で鮮やかな演奏はフレッシュで、音の抜けも良く整った録音である。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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