2015年04月04日

N.ヤルヴィ&ベルゲン・フィルのチャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」


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史上最高のレコーディング・アーティストと評されているのはかのヘルベルト・フォン・カラヤンであるが、そのカラヤンをも遥かに超える膨大なレコーディングを行っている指揮者が存在する。

既に70歳代後半を迎えているが、今なおレコーディングへの意欲をいささかも失っていないその指揮者こそはネーメ・ヤルヴィである。

最近はパーヴォもクリスチャンも大活躍のヤルヴィ一家であるが、レパートリーの広さ、演奏の迫力、膨大な録音量等、父親ネーメの存在感はまだまだ圧倒的だ。

特にオーケストラが大編成となる作品における手腕の見事さはさすがで、これまでにも数々の素晴らしい演奏を聴かせ、師ムラヴィンスキー譲りの巧みなオーケストラ・コントロールがまず注目されるところでもあり、その「鳴りの良さ」が、多くのオーケストラ・ファンの信頼を得てきている。

しかしながら、ネーメ・ヤルヴィに対しては、一部の毒舌の音楽評論家から「なんでも屋」であり、膨大なレコーディングは粗製濫造などといった罵詈雑言が浴びせられているが、それはいささか言い過ぎであると言えるところであり、確かに、他の指揮者を圧倒するような名演は殆ど皆無ではあるが、いずれの録音も水準以上の演奏に仕上がっているのではないかと考えられるところだ。

ネーメ・ヤルヴィの最大の功績は、これまでのレビューに紹介してきた通り、特に北欧の知られざる作曲家の作品を数多く録音して、広く世に知らしめたということであり、このことだけでも、後世に名を残すだけの名指揮者と言っても過言ではあるまい。

そのような膨大なレコーディングを行っているネーメ・ヤルヴィであるが、意外にもチャイコフスキーの3大バレエ音楽の録音は本盤が「眠れる森の美女」に続き2作目とのことである。

数年前にBISレーベルに水準の高いチャイコフスキーの交響曲全集を録音しているだけに意外な気もするが、それだけにネーメ・ヤルヴィとしても満を持して取り組んだ録音であると言うことができるだろう。

そして、本盤のバレエ音楽「白鳥の湖」の録音は、そうした我々の期待をいささかも裏切ることがない素晴らしい名演に仕上がっている。

3大バレエ音楽の中でも、「眠れる森の美女」や「くるみ割り人形」と比較すると全曲録音の点数が多い「白鳥の湖」であるが、本演奏は数ある名盤の中でも特筆すべき出来映えであると高く評価したい。

ネーメ・ヤルヴィのアプローチは、例によって聴かせどころのツボを心得たわかりやすさを信条とするもの。

交響曲ではなく、バレエ音楽だけに、このようなアプローチは理想的であり、チャイコフスキーならではの親しみやすい旋律に満たされた同曲の魅力を、我々聴き手は安定した気持ちで満喫することができるのが素晴らしい。

各場面の描き分けも秀逸であり、これまで数多くのレコーディングを手掛けてきたネーメ・ヤルヴィならではの演出巧者ぶりが十二分に発揮されている。

いずれにしても、本演奏は、演奏内容、そして音質面の両面において、極めて水準の高い素晴らしい名盤であると高く評価したいと考える。

ネーメ・ヤルヴィは、今後「くるみ割り人形」を録音するとのことであるが、実に楽しみである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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