2015年03月30日

ヤンソンス&オスロ・フィルのシベリウス:交響曲第1番、「カレリア」組曲、交響詩「フィンランディア」


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マリス・ヤンソンスとオスロ・フィルによるEMIへのシベリウス第1弾となったもの。

今をときめくヤンソンスが、手兵としたオスロ・フィルとともに残したシベリウスのホットな演奏で、1990年録音当時としては、その後を期待するに十分な出来映えの1枚となった素晴らしい名演だ。

ヤンソンス&オスロ・フィルのクオリティの高さは来日公演で満座の聴衆を驚倒させたが、この素晴らしいコンビの代表盤のひとつが、このシベリウス録音だ。

ヤンソンスは、現在においては、コンセルトへボウ・アムステルダムとバイエルン放送交響楽団という、世界有数のオーケストラを手中に収める現代を代表する指揮者の1人に成長したが、本盤の録音当時(1990年)は、オスロ・フィルという、決して一流とは言えないオーケストラを指揮する気鋭の指揮者の1人に過ぎなかった。

そんなヤンソンスではあるが、当時から、シベリウスを得意としており、交響曲第1番には、後年にも手兵のバイエルン放送交響楽団と録音し、それも素晴らしい名演であったが、本盤も、後年の名演に優るとも劣らない見事な名演に仕上がっている。

「第1」の魅力は音色の作り方のうまさで、輝かしい音、磨かれた音から渋めの音、くすんだ音まで、音楽のシーンに即して的確にヴィヴィッドに反応する。

そして心地よいテンポ、しなやかなフレージング、ヤンソンスの構成への見通しに優れた解釈は、作品に引き締まったプロポーションと躍動する若々しい運動性を与えている。

アンダンテ楽章は楽器の絡み合いがチャーミングであり、スケルツォは精彩に富み、フィナーレの滑らかで力強く明快率直な演奏には興奮を禁じ得ない。

近ごろ珍しいものとなってきた演奏の気迫が如実に感じられ、音が一杯詰まったという感じであるが、いわゆる北欧的な雰囲気も豊かに感じられる会心の演奏。

スケール大きく伸びやかに鳴り響き、シベリウス作品に不可欠の、北欧風の奥行きある情感に溢れている。

気迫に満ちたヤンソンスの指揮、意欲的にそれに応えるオスロ・フィルの前向きな演奏は、聴き手を興奮させてくれる。

ヤンソンスとオスロ・フィルのコンビネーションが光る、北欧特有の抒情とオーケストラの機能美を極限にまで結びつけた驚異のシベリウス演奏と言えよう。

本盤の特徴、そして優れた点は、北欧の雰囲気を大いに満喫できる点で、ヤンソンスのシベリウスは、泥臭さが無く、非常に爽快、近年のシベリウス演奏の代表的な録音のひとつに数えられる。

前述のように、この当時は、まだまだ研鑽を積みつつある若手指揮者の1人に過ぎなかったのであるが、いわゆる青臭さは皆無であり、気迫に満ちた演奏が繰り広げられている。

若さ故の勢いに任せた強引さもなく、北欧風の抒情を巧みに盛り込みつつ、実に成熟した演奏を行っている点を高く評価したい。

輪郭をぼかすことなく、各パートの音を丁寧に鳴らし、ゲネラルパウゼの効果的な活用や、木管楽器の響かせ方にも個性的なものがあり、独特の魅力を持っている。

併録の気迫に満ち、情熱的な存在感のある「フィンランディア」や、胸のすくような「カレリア」組曲も、交響曲第1番と同様の傾向の、北欧風の抒情を活かした成熟した名演だ。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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