2015年06月24日

セル&クリーヴランド管のドヴォルザーク:スラヴ舞曲全集[SACD]


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本盤に収められたセル&クリーヴランド管弦楽団によるドヴォルザークのスラヴ舞曲全集については、既にリマスタリングCDが発売された際に、次のようなレビューを既に投稿済みである。

「全盛時代のセル&クリーヴランド管弦楽団による演奏の凄さを味わうことができる圧倒的な超名演だ。

セル&クリーヴランド管弦楽団は、『セルの楽器』とも呼称されるほどの鉄壁のアンサンブルを誇った名演奏の数々を展開した稀代の黄金コンビであった。

すべての楽器セクションがあたかも1つの楽器のように聴こえるという精緻にしてまさに完璧な演奏の数々を繰り広げていたところである。

もっとも、そうした完全無欠の演奏が、ある種の技量に偏ったメカニックな冷たさを感じさせたのも否めない事実であり、とりわけ1960年代の半ば頃までの演奏にはそうした演奏があまた散見されたところだ。

もっとも、理由はよくわからないが、ドヴォルザークやスメタナなどのチェコ音楽、そして独墺系の作曲家の中ではとりわけシューマンの音楽については、1960年代後半以降の最晩年の演奏において垣間見せた、情感豊かで柔軟性のある円熟の名演の数々を披露していたと言える。

特に、ドヴォルザークやスメタナなどのチェコ音楽には、ハンガリーの隣国の音楽ということもあり、深い愛着と理解を有していたと言えるのかもしれない。

本盤に収められたドヴォルザークのスラヴ舞曲全集も、実に素晴らしい圧倒的な超名演だ。

いずれの楽曲も一糸乱れぬ鉄壁のアンサンブルを駆使した、まさに完全無欠の演奏を展開しており、おそらくはオーケストラ演奏としてパーフェクトなものとさえ言えるだろう。

それでいて、1962〜1965年にかけての演奏であるが、この時期のセルの欠点でもあったある種のメカニックな冷たさなどはいささかも感じさせず、どこをとってもチェコの民族色溢れる豊かな情感に満ち溢れているのが素晴らしい。 

ドヴォルザークのスラヴ舞曲全集の名演としては、クーベリック&バイエルン放送交響楽団による演奏(1973〜1974年)や、ノイマン&チェコ・フィルによる2度目の演奏(1985年)などが掲げられるが、本盤のセル&クリーヴランド管弦楽団による演奏も、これらの名演に肉薄する圧倒的な超名演と高く評価したいと考える。」

音質は、1960年代のスタジオ録音であるものの、従来盤でも比較的良好な音質と言えるが、数年前に発売されたシングルレイヤーによるSACD盤は途轍もない鮮明な高音質であったところだ。

セル&クリーヴランド管弦楽団による鉄壁のアンサンブルを駆使した完全無欠の演奏の凄みを味わうには望み得る最高の音質であるとさえ言える。

機能的なアンサンブルで定評のあるセルとクリーヴランド管弦楽団のコンビだが、ここではスラヴ的なメロディを時に粘っこく、リズミカルな曲では熱っぽく演奏している。

セルは、ゆったりとしたテンポを基調に置いているだけに、クーベリックよりも緩急の描き分けが一層大きくなっており、音の強弱の幅、表情付けも大きい。

こうした特徴が1つの曲の中で絶妙にブレンドされており、優美さと、スラヴ舞曲特有の激しく軽快に躍動するリズム感を兼ね備えた、スケールの大きい素晴らしい名演となっているのだ。

もっとも、当該SACD盤は現在では入手可、多少高額であったとしても、当該SACD盤の購入を是非ともお薦めしておきたいと考える。

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classicalmusic at 22:43コメント(2)トラックバック(0)ドヴォルザーク | セル 

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コメント一覧

1. Posted by マイスターフォーク   2014年08月07日 08:24
アメリカンタイプの合奏システム、「極上ビックバンドのバランス、ハ???モニの中の音程の上げ下げ、溶け合い」からのとても良いシキタリ。

アメリカン歴史の最上位の時期と思います!

シカゴ?フィラ?ちょとね。


演奏しても飽きやすい曲集を上手に聴かせてくれます♪
2. Posted by 和田   2014年08月07日 14:11
セル自身が主張するように、彼が作り上げたクリーヴランド管弦楽団は、「ヨーロッパの伝統とアメリカの技巧を融合させた」理想的なオーケストラでした。
素晴らしかったですね。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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