2015年08月19日

イタリアSQのBBCライヴ


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BBC音源のライヴで1965年のステレオ録音になる。

古い音源だが音質は瑞々しく臨場感にも恵まれた、この時代のものとしては優秀なものだ。

収録曲目はボッケリーニの弦楽四重奏曲ト長調『ラ・ティラーナ・スパニョーラ』、モーツァルトの弦楽四重奏曲変ロ長調『狩』K.458及びベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132の3曲。

イタリア物とドイツ物を組み合わせたイタリア弦楽四重奏団ならではの特質がよく表れたプログラムで、鍛え上げられた万全のアンサンブルと深みのあるカンタービレ、メリハリを効かせたリズミカルな合わせ技には彼らの面目躍如たるものがある。

第1曲目のボッケリーニは第1楽章のリズムのモチーフがタンブリンを伴うスペインの民族舞踏ティラーナから採られていることからこの名称で呼ばれている。

彼らの軽妙なチーム・ワークを示したプログラムの第1曲目として相応しい選曲だ。

モーツァルトの『狩』は彼らの得意とした曲で、豊麗な和声の響きと溌剌とした歓喜の表現にはラテン的な感性が強く感じられる。

一方4人のイタリア人がベートーヴェンを主要なレパートリーにしていたことは興味深いが、その発端は1951年に参加したザルツブルク・フェスティヴァルでのフルトヴェングラーとの出会いだった。

巨匠は彼らをホテルに招いてベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲とブラームスのピアノ五重奏曲について自らピアノを弾きながら助言した。

それは彼らにとってかけがえのない経験であり、その後の演奏活動の重要な課題ともなった。

ここに収められた第15番も一糸乱れぬ緊張感の中に堂々たる説得力を持っているだけでなく、彼らのオリジナリティーを示した会心の演奏だ。

イタリア弦楽四重奏団は1945年に創設され、1980年の解散に至るまで国際的な活動を続けた、ヨーロッパの弦楽四重奏団の中でも長命を保ったアンサンブルだった。

また第2ヴァイオリンは当初から紅一点のエリーザ・ペグレッフィが担当している。

各パートで使用されている楽器は決して有名製作者のものではなく、また演奏中の微妙な音程の狂いを避けるために、総ての弦に金属弦を用いる合理的なアイデアも彼ら自身の表明するところだ。

配置は第1ヴァイオリンとチェロ、そして第2ヴァイオリンとヴィオラが対角線に構える形で、スメタナ四重奏団と同様に総てのレパートリーを暗譜で弾くことが彼らの合奏のポイントになっている。

ライナー・ノーツは15ページで英、仏、独語の簡単な解説付だが、半分ほどはICAクラシック・レーベルの写真入カタログになっている。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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