2015年08月19日

スーク&ノイマンのドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲、他


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2011年に他界したチェコのヴァイオリニスト、ヨセフ・スークのソロとヴァーツラフ・ノイマン指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の協演によるチェコの作曲家の作品4曲を収めた純血種のセッションである。

作曲家から演奏家までを総てチェコ勢で固めただけでなく、スークにとっては作曲家ヨセフ・スークは祖父、ドヴォルザークは曽祖父でもあり、当然チェコの老舗スプラフォンからのリリースという純血種のコンビネーションが冗談抜きで楽しめる1枚だ。

実際のコンサートでは取り上げられることがそれほど多くないドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲だが、このメンバーで聴く限りは本家の威厳を感じさせるだけでなく、流石に音楽性に溢れる説得力のある演奏に引き込まれる。

美音家スークのソロは特に第2楽章アダージョ・マ・ノン・トロッポで独壇場の冴えを聴かせてくれる。

尚4曲目のスークの『おとぎ話』のみが1978年のライヴから採られた初のCD化になり、3曲目の『幻想曲』は1984年、それ以外は1978年のセッションで既に別のカップリングでリリースされていたものだ。

名演奏家の組み合わせが国際化した現代では、より普遍的な音楽の解釈が一般的であり、わざわざ同国籍のアーティストを揃えてお国ものを披露すること自体むしろナンセンスで、またそれによって高い水準のセッションが可能になるとは限らない。

しかし彼らにとって自国の作曲家の作品を謳歌する風潮がソ連の軍事介入があった1968年の「プラハの春」前後に最高潮に達していることを思えば、単なる民族の祭典的な意味に留まらず、やむにやまれぬ政治的な背景が彼らを演奏に駆り立てていたに違いない。

皮肉にもこうした状況が実際彼らの強みでもあり、また自負となって演奏に反映しているのも事実だ。

指揮者ヴァーツラフ・ノイマンはスメタナ四重奏団創設時のメンバーでもあり、またラファエル・クーベリックとカレル・アンチェルの2人の常任指揮者の相次ぐ亡命という異常事態の後を継いでチェコ・フィルを守り全盛期に導いた。

ここに選ばれた作曲家のほかにもマルティヌーやヤナーチェクなど自国の作曲家の作品を世に問うた功績は大きい。

当時のチェコ・フィルは弦の国と言われるだけあって、特に弦楽器のセクションが流麗で、独特の統率感に支えられた合奏力の巧みさも聴き所のひとつだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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