2015年08月30日

ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルのバルトーク、オネゲル、ストラヴィンスキー[SACD] 


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本盤に収録された3曲の音源のうちバルトークの『弦楽、チェレスタと打楽器のための音楽』はライナー・ノーツによると1967年5月24日にチェコ・フィルの本拠地、プラハ・ルドルフィヌムのドヴォルザーク・ホールでのコンサート・ライヴからのリマスタリングで、既にSACD化されている1965年のモスクワ・ライヴとは別物らしい。

ある程度信用の置けるディスコグラフィーにも出ているので、本当かも知れない。

ステレオ録音だし音質や音の分離状態は極めて良好で、若干のヒス・ノイズを無視すればSACD化によって更に高音部の伸展と臨場感が得られていて高度な鑑賞にも充分堪え得るものになっていることは評価したい。

またムラヴィンスキーの常套手段だった第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが向かい合わせになる両翼型配置のオーケストラから、丁々発止のやり取りが聞こえてくるのも特徴的だ。

2曲目のオネゲルの交響曲第3番『典礼風』は、良く知られている1965年にモスクワで行われた一連のライヴ録音のひとつで、こちらも良質のステレオ音源でライヴ特有の雑音も殆んどない。

問題はストラヴィンスキーのバレエ音楽『アゴン』で、ライナー・ノーツの記載では1968年10月30日のモスクワ・ライヴとなっているが、どこを調べてもこのデータでの演奏記録は見つからない。

SACD化で音質はかなり向上しているが、モノラル録音なので普及している1965年の同地での同一音源であることにほぼ間違いないだろう。

プラガは過去にムラヴィンスキーの振ったチャイコフスキーの第4番で音源とデータを改竄し、あたかも新発見された録音のようにリリースして物議を醸したレーベルなので、書かれてあるデータを鵜呑みにできないところがファン泣かせだ。

この作品はオネゲルと並んでブラス及びウィンド・セクションが大活躍する。

またいずれの曲にもレニングラード・フィルのメンバーの黒光りするような鍛え抜かれた底力が示されている。

確かに当時の西側のオーケストラに比べると管楽器群やティンパニの音響が垢抜けない部分もあり、華麗なサウンドとは形容し難いが冷徹とも言える天下一品の機動力と統率美を誇っている。

ムラヴィンスキーの表現は至って辛口でおよそ遊び心などとは無縁だが、決して硬直した演奏ではなく、透明感のあるしなやかさも共存している。

これは現代物に強いムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの象徴的なコレクションになるだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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