2015年09月12日

イル・ジャルディーノ・アルモニコのヴィヴァルディ:リュート&マンドリンのための協奏曲集


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先頃イル・ジャルディーノ・アルモニコのいくつかのセッション録音が復活した。

ヴィヴァルディのリュートとマンドリンをソロに含む協奏曲集、『四季』、そしてバッハの『ブランデンブルク協奏曲』全6曲などがそれに当たる。

本作は、イル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏による、リュートとマンドリンのためのヴィヴァルディ作品の主要曲を収録したアルバムで、快適な躍動感に満ちた演奏を堪能できる1枚。

このCDは彼らの典型的な演奏スタイルが面目躍如の1枚で、いくらかアグレッシヴな表現の中にヴィヴァルディの協奏曲の快活な愉しさと演奏への喜びが横溢していて、理屈抜きで聴き手を引き込んでしまうような魅力がある。

彼らは古楽を宮廷趣味から解放し、辻音楽師風の野趣豊かで気取りのない演奏で人気を集めたが、メンバーのそれぞれが古楽の専門家であるためにその演奏水準は高く、このヴィヴァルディ協奏曲集でも手堅いアンサンブルの合わせ、小気味良いリズム感や和気あいあいとした雰囲気がいやが上にも伝わって来る。

1990年及び92年の収録だが音質も極めて良好だ。

とりわけ第1曲目を飾る『さまざまな楽器のための協奏曲ハ長調』は数あるこの曲の録音の中でも最も先鋭的な演奏だ。

ソロ楽器群はふたつのヴィオリーネ・イン・トロンバ・マリーナ(共鳴ブリッジ付ヴァイオリン)、ふたつのフラウト・ドルチェ(リコーダー)、ふたつのサルモ(クラリネット属)、ふたつのマンドリン、ふたつのティオルバ(アーチリュート)及びチェロの11名で、これに弦楽合奏と通奏低音が加わる賑やかな編成がその彩りの豊かさと、天性の閃きによって一気に書き上げられた楽想で如何にもヴィヴァルディらしい。

イル・ジャルディーノ・アルモニコも彼らの一種挑発的なアプローチで曲の面白さを充分に引き出している。

一方リリカルな美しさでは『ヴィオラ・ダモーレとリュートのための協奏曲ニ短調』が挙げられる。

このふたつの楽器の組み合わせにも彼の非凡な発想が窺われるが、何よりもヴィヴァルディにしては珍しく哀愁を帯びた曲想が特徴で、弦楽部にはミュート装着の指示がありソロの囁くような音量と微妙な音色を妨げないように配慮されている。

特に第2楽章のイタリア風カンタービレは彼らならではの歌心に満たされていて流石に巧い。

ヴィヴァルディの作品はしばしば書きなぐりの反復のように誤解されることがあるが、スピリットに欠けたものは何一つないことを実感させてくれる。

その他にも良く知られた『マンドリン協奏曲ハ長調』や『2挺のマンドリンのための協奏曲ニ長調』など奇抜なソロ楽器が大活躍する魅力的な作品が集められている。

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classicalmusic at 00:47コメント(0)トラックバック(0)ヴィヴァルディ  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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