2015年09月12日

モントゥーのRCA音源集大成BOX


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ピエール・モントゥー没後50周年記念としてまとめられた、彼のRCAに遺された全録音を網羅したCD40枚のセットで、注目すべきは彼がサンフランシスコ交響楽団の常任指揮者だった1935年から1953年にかけてのセッションで、このセットでは半数を超えるCD1−21及びCD25の計22枚がそれに当てられている。

古いモノラル音源で、中にはLP盤からの板起こしもあるが、破綻のないまずまずの音質で蘇っているのは評価したい。

モントゥーはディアギレフ主催のバレエ・リュス専属時代に当時新進気鋭の作曲家の作品の初演を多く手がけている。

ストラヴィンスキーの『春の祭典』『ペトルーシュカ』、ラヴェルの『ダフニスとクロエ』、ドビュッシーの『遊戯』などがそれで、更にその後もリムスキー=コルサコフのオペラ『金鶏』のアメリカ初演やプロコフィエフの交響曲第3番の世界初演も果たしている。

『春の祭典』に関しては1945年のサンフランシスコ盤と1951年のボストン盤の2種類が収録されていて、どちらもモノラルだがモントゥーのオリジナリティーが示された、また現在の『春祭』の原点としても聴き逃せない演奏だろう。

録音技術的にもRCAは早くからアメリカでライバル会社と鎬を削っていただけに逸早くステレオ録音を導入したが、ここではCD26ドリーブの『コッペリア』から「プレリュードとマズルカ」が1953年のRCAでは初のステレオ化で、CD27のドビュッシーの『海』もやはり部分的ではあるが1954年のステレオ録音になる。

いずれもややテープ・ヒスが入るが、分離状態の良い本格的なステレオで、ボストン交響楽団を振った記念碑的セッションと言える。

その後の録音は既にリリースされている2巻のリヴィング・ステレオに組み込まれた、演奏は勿論音質的にも名盤として認められているもので、1958年のシェリング、ロンドン交響楽団とのブラームスのヴァイオリン協奏曲、また同年のコーガン、ボストン交響楽団とのハチャトゥリァンのヴァイオリン協奏曲、1959年のボストン交響楽団とのストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』、1961年にシカゴ交響楽団を振ったフランクの交響曲及び1955年から1959年にかけてボストン交響楽団と行った一連のチャイコフスキー後期の交響曲集、第4番から第6番までの総てが入っている。

初出盤も含めてかなり手の込んだリマスタリング及び編集が特徴で、ライナー・ノーツも109ページのハード・カバー・コレクション仕様で資料としても充実しているし、ボックス・サイズもかなり大きめでしっかりした装丁がされている。

通常のいわゆるバジェット盤よりやや価格が高めなのはそうした理由だろう。

尚最後のボーナスCDには1955年モントゥー80歳の時のインタビューが収録されている。

モントゥーの演奏は他にもデッカなどの大手メーカーの正式なセッションから海賊盤的なライヴに至るまでさまざまなCDが入手可能だが、RCA音源はモントゥーに欠かすことができない系統的な演奏集であると共に、オーディオ発展史を辿る貴重なサンプルでもある。

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classicalmusic at 20:59コメント(0)トラックバック(0)モントゥー  

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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