2015年09月13日

カルミニョーラ&シャンゼリゼ管のハイドン:ヴァイオリン協奏曲集


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ジュリアーノ・カルミニョーラは既にモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集を2回ほどリリースしているが、2011年にパリのシャンゼリゼ管弦楽団を弾き振りして初挑戦したのが今回のハイドンの協奏曲集になる。

いずれもハイドン初期の作品で後期バロックの名残を残した形式感と疾風怒濤時代の自由闊達さを、カルミニョーラは生気に満ちたリズムとストラディヴァリウス特有の明るい響きを活かして表現している。

カルミニョーラは既に60代の円熟期だが、その演奏は若々しく颯爽とした覇気が全曲を貫いている。

特に緩徐楽章での抑制の効いたカンタービレの美しさや急速楽章のカデンツァの鮮やかさは、録音状態の良さも相俟って特筆される。

それほど演奏される機会がないこれらの曲に、新たな価値を再発見したセッションとしても一聴に値するCDだ。

カルミニョーラの使用楽器は今回もストラディヴァリウス・バイヨで、この名器は1732年、ストラディヴァリウス最晩年88歳の時に製作されたものだ。

彼の2人の息子が製作を手伝ったと言われているが、その完璧な技量と眼識は衰えておらず、現在まで全く修理の必要が無いということだ。

音色の特徴は輝かしく力強いこと、低音が深くまろやかなことなどで、ニックネームは所持していたヴァイオリニスト、ピエル・バイヨの名前からとられている。

尚このハイドンの協奏曲集ではモーツァルトの時と同様のピッチa'=430に統一されている。

収録曲目はヴァイオリン協奏曲ハ長調Hob.VIIa:1、同イ長調Hob.VIIa:3及び同ト長調Hob.VIIa:4の3曲で、現存するハイドンの協奏曲の中から真作として認められているものだけを取り上げている。

総てハイドンが当時宮廷楽師長だったエステルハージ宮廷楽団のために作曲されたが、特に第1番ハ長調は若きコンサートマスター、ルイジ・トマシーニを念頭において書かれている。

トマシーニはペーザロ出身のイタリア人ヴァイオリニストだが、旅行中だったエステルハージの当主パール・アンタルにその才能を見出され、若干16歳で宮廷楽団に招かれ、その後ヴェネツィアに留学して更にその技を磨いている。

尚サポートを務めるシャンゼリゼ管弦楽団は、通奏低音のチェンバロを弾いているジョルジョ・パロヌッチを含めて、今回21名のピリオド楽器奏者で構成されている。

リーダーは第1ヴァイオリンのアレッサンドロ・モッチャだが、1991年にフィリップ・ヘレヴェッへによって設立されたこのオーケストラは、本拠地をパリのシャンゼリゼ劇場とパレ・デ・ボザールに置いて、古典派からロマン派に至る作品を総てピリオド楽器で演奏するこだわりの楽団だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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