2015年09月17日

ドヴォルザークの宗教曲及びカンタータ集


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ドヴォルザークの『スターバト・マーテル』を久しぶりに聴いた。

ビエロフラーヴェク指揮、プラハ交響楽団、プラハ・フィルハーモニー合唱団で聴くのは初めてだが、それだけに改めてこの作品の清冽な美しさに率直に感動した。

この曲には幼い娘と息子を相次いで亡くしたドヴォルザークの深い悲しみが映し出されていることは事実としても、4人のソロとコーラスを含む大規模な宗教曲に昇華させた作曲家としての力量はもっと評価されるべきだろう。

このセットの中でも1時間40分に及ぶ大曲『レクイエム』をサヴァリッシュ、チェコ・フィルハーモニーの演奏で聴けるのも幸いだ。

緻密な音楽設計で注意を逸らすことなく聴かせるサヴァリッシュの手腕とオーケストラの織り成す斬新な音響は、従来の宗教曲とは一風異なった趣を持っているだけに興味深い。

またスメターチェクの指揮による『テ・デウム』を聴くと、殆んどスラヴ舞曲集の延長線上に作曲されていることが理解できて、その民族主義的な大胆さに驚かされる。

ドヴォルザークの宗教作品は後のヤナーチェクに通じるスラヴ特有の土の薫りと流麗な起伏を伴う、さながら壮麗な抒情詩の佇まいを持っていて、彼が交響曲や弦楽四重奏だけでなくこうした声楽曲にも優れた手腕を発揮していたことを証明している。

その他に珍しいレパートリーとしては作曲家の出世作になった意欲的な頌歌『白山の後継者達』がズデ二ェク・コシュラーとプラハのメンバーで収録されている。

チェコ・スプラフォンではドヴォルザークの作品全集をジャンル別にまとめてバジェット・ボックスで順次刊行している。

この8枚組の宗教曲及びカンタータ集で既に7セット目になり、殆んどがチェコの演奏者による録音でリリースごとに新しく独自のリマスタリングが施されているのもセールス・ポイントだ。

いずれの作品集にも優れた作曲家と演奏者を輩出してきた祖国への彼らの強い自負が感じられるだけでなく、実際その水準の高さはお国物ということを度外視しても常に第一線に立って恥じないものだ。

尚このセットのライナー・ノーツは26ページほどあり、録音データや演奏者についてはくまなく明記されているが歌詞対訳は省略されている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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