2015年10月17日

ムーティ&ウィーン・フィルのシューマン:交響曲全集


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ムーティ、ウィーン・フィルのコンビによるシューマンの4曲の交響曲を2枚のCDに収めたフィリップス音源のライセンス・リイシューで、堰を切って迸り出るようなカンタービレが横溢する、それまでにはなかったような晴朗快活な躁状態のシューマンをイメージさせる演奏だ。

ムーティの指揮は曖昧さを残さない決然としたものだが、それに従うウィーン・フィルの瑞々しい響きと潤沢な音響を活かした爽快さが聴きどころだろう。

ここでのウィーン・フィルはさながらイタリアのオーケストラのような軽快で屈託のない響きと幅広いダイナミズムを駆使して鳴り切っている。

ムーティのシューマンは作曲家の精神性やオーケストレーション云々に拘泥することなく、小細工のないダイレクトで平明なアプローチによって、これらの交響曲に奔流のような推進力と雄大なスケールを与えている。

例えば第2番の緩徐楽章での明るく艶やかな弦の響きや終楽章での追い込みの小気味良さは彼ならではのものだし、一方『ライン』では轟くような金管楽器の大胆な効果を試みたドラマティックな自然描写と、第2楽章での民謡風のメロディーを大らかに歌わせるカンタービレがすこぶる心地良い。

録音は1993年及び95年で、ムーティにとっては2度目のシューマン交響曲集になるが、個人的には1970年代にフィルハーモニア管弦楽団を指揮したものより、こちらの方が彼のより徹底したサウンドが実現しているという意味でお薦めしたい。

収録曲目は交響曲第1番『春』、第2番ハ長調、第3番変ホ長調『ライン』及び第4番ニ短調で、もう1曲の2つの楽章のみが存在する未完のト短調『ツヴィッカウ』は含まれていないので厳密に言えば全集ではない。

尚ムーティは第4番で1851年の第2稿のスコアを使用している。

ウィーンのムジークフェライン、グローサー・ザールでのセッションになり音質は極めて良好。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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