2015年10月20日

ブッフビンダーのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(新盤)


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実力派のベートーヴェン弾きとしての長い演奏経験を踏まえた、しっかりした音楽構成と迷いの無い確信に満ちたタッチ、そして堂々たるダイナミズムで大家の風格を感じさせる価値の高いソナタ全曲集だ。

録音が2010年9月から翌11年の3月に集中して行われた為か、音質は勿論、音楽的にも確固とした統一感が貫いている。

全曲ともブッフビンダーがドレスデンに招かれた時のベートーヴェン・チクルスから採られたライヴ録音だが、あらかじめ聴衆に了解を得ていた為か、ライヴ特有の雑音や拍手は一切入っておらず、音質的にはセッションとなんら変わるところがない。

ブッフビンダーは若い頃からソロだけでなく、アンサンブルや伴奏の分野でも幅広く活動を続けてきたが、そうした活動がより客観的な、しかし一方では豊かで自在なニュアンスを含んだ独自のベートーヴェン像を実現させたのかもしれない。

奇をてらった表現ではなく、音楽的にも技術的にも安定した深みのある演奏が秀逸だ。

クラムシェル・ボックス入りの9枚組セットで、それぞれの紙ジャケットは黒地に色違いのナンバーが表示されている。

収録曲順はそのままソナタの番号順になるので聴き手には有難い。

35ページほどのブックレットには録音データの他に、ブッフビンダー自身のこの曲集に関するコメントとヨアヒム・カイザーの寄稿が英、独、仏語で掲載されている。

とりわけ手稿譜のファクシミリからフランツ・リスト校訂版などに至る、現存する様々なソナタの楽譜に対する奏者の熱心な研究は周到で興味深い。

音質は瑞々しく、ライヴとしては例外的と言えるほど極めて良好。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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