2015年12月04日

ジュリーニ&シカゴ響セット


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ジュリーニ生誕100周年記念としてリリースされた3巻のセット物のひとつで、彼のシカゴ時代に録音されたオーケストラル・ワークを4枚のCDに収録してある。

このセットは2004年にリリースされたものと全く同一内容で、演奏の水準の高さは勿論、ジュリー二の個性的だが、決して我儘な解釈にならない高踏的な印象を残す交響曲群と、ベルリオーズとストラヴィンスキーで見せる魔術師のような、諧謔と神秘、幻想とメルヘンの世界をカラフルな音色を駆使して変幻自在に表現するテクニックが聴き逃せない。

交響曲ではシカゴ十八番のブルックナーとマーラーが1曲ずつだが組み込まれている。

中でも白眉はブルックナーの第9番で、手に取るように明瞭な細部と彫琢された立体的で輝かしい音像が再現されている。

これはマーラーにも共通して言えることだが、弦楽部のカンタービレを鮮烈に際立たせ、その上にシカゴの身上でもあるパワフルな金管楽器群を燦然と煌めかせるジュリー二のバランス技も見事だ。

またベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章の高貴で瑞々しいアレグレットやブラームス第4番終楽章パッサカリアの構築性などにも優れた手腕を示している。

ジュリーニがシカゴ交響楽団の首席客演指揮者に就任したのは1969年からで、ショルティが同オーケストラの音楽監督になった年でもある。

しかしジュリーニ自身は既にフリッツ・ライナー時代の1955年にシカゴ交響楽団とアメリカ・デビューを果たしているので、彼とは相性の良かったオーケストラのひとつだ。

またショルティ時代にシカゴは再びその黄金期を盛り返す時期にあった。

それは一人ショルティの貢献ではなく、イタリア人指揮者ジュリーニによる新風も楽団刷新の機運に繋がったことは間違いない。

ここに聴く彼らの演奏がヨーロッパの列強にも引けを取らない、屈指のオーケストラに成長していたことを証明することにもなったセッションだ。

バジェット価格によるリイシュー盤なので多くを望むべくもないが、前回と同様4枚のCDへの各曲目の割り当てを密集させているために、ベルリオーズの『ロメオとジュリエット』からの抜粋及びブラームスの交響曲第4番が2枚のCDに跨った泣き別れ編集になっているのが残念だ。

音質は2004年までのリマスタリングで改善されていてかなり良好な状態で鑑賞できる。

ライナー・ノーツは23ページで曲目データの他に英、独、仏語によるジュリー二のシカゴ時代のキャリアが掲載されている。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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