2015年12月10日

ピノック&イングリッシュ・コンサートのヴィヴァルディ:協奏曲集


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ピリオド楽器使用の古楽合奏団はここ数十年ほどで雨後の筍のように増え、またそれぞれの団体が個性的な演奏活動を行っている。

もはや古楽はピリオド楽器なしには考えられないほど一般的な傾向になっていると言えるだろう。

その草分けのひとつがトレヴァー・ピノック創設のイングリッシュ・コンサートで、彼らは1973年結成以来バロック音楽に新風を吹き込むように颯爽と登場し、斬新な解釈で古楽界をリードしてきた。

それはネーデルランド系の古楽奏者とは常に一線を画していて、より軽快で開放的な雰囲気を持っていた。

中でもこの7枚のCDに収められた55曲のヴィヴァルディの協奏曲集ではこうした傾向が顕著で、録音も彼らが絶頂期にあった1981年から1995年にかけてのセッションでその鮮烈な演奏は現在でも決して色褪せてはいない。

また『四季』以外は殆んど知られていなかったヴィヴァルディという天才の真価を明らかにした功績も無視できない。

仕様ピッチはa'=415で通奏低音のチェンバロとオルガンはピノック自身が担当している。

ヴィヴァルディはおよそありとあらゆる楽器のために協奏曲を書いた。

彼が当時を代表するオペラ作曲家であり、ヴァイオリニストであり、また孤児院ピエタの教師であり司祭であったことを考えると驚異的な仕事量だ。

彼が作曲した協奏曲は500曲を超えると言われ、それらはヨーロッパ中に散逸していて未だに発見されていないものも少なからずあるようだ。

そのスタイルは極度に単純化され、当時の音楽としては斬新極まりない作風でテレマン、バッハ、ヘンデルを始めとする多くの作曲家に多大な影響を与えたことは周知の通りだ。

このセットに収められた曲の中でも、バッハが4台のチェンバロ用に編曲した名高い『4つのヴァイオリンのための協奏曲ロ短調』RV580、特有の哀愁を持つ『ヴィオラ・ダモーレとリュートのための協奏曲ニ短調』RV540、また11人のソリストが競う『多くの楽器のための協奏曲ハ長調』RV558などのアイデアはバッハの『ブランデンブルグ協奏曲』に通じるものがある。

彼がバッハより7歳ほど年上で1741年にウィーンで没したことを考えると、今更ながらこの作曲家の天衣無縫とも言える自由で新奇な試みに驚かざるを得ない。

このセットはイングリッシュ・コンサートがLP時代からシングルでリリースしてきたものをまとめたリイシュー廉価盤になり、ブックレットは24ページで曲目紹介、録音データの他に英、独、仏語の簡単なライナー・ノーツが掲載されている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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