2016年06月11日

ジュリーニ&フィルハーモニア管のラヴェル&ドビュッシー:管弦楽曲集[SACD]


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巨匠カルロ=マリア・ジュリーニがロンドンを中心に活動していた時期の録音から1959年のラヴェル及び1962年のドビュッシーの作品を収録している。

正式なステレオ録音を開始して間もない頃のEMIとしては良好な音源でプロデューサー、ウォルター・レッグの意気込みを感じさせるが、DSDリマスタリングによって更に高音部や楽器ごとの分離状態、音場の奥行き等が改善されている。

多彩な響きと推進力に満ちたリズム感覚、ドビュッシーとラヴェルという近代フランス音楽を代表する傑作の本質を見事に描き出した名演。

特にさまざまなパーカッションの強調やブラス・セクションの咆哮で、それまでとは異なった斬新で華麗なサウンドを引き出したドビュッシーの『海』や『夜想曲』からの「祭」、ラヴェルでは『鏡』から「道化師の朝の歌」などにジュリー二の非凡でシンフォニックな管弦楽法の手腕が発揮されている。

また『ダフニスとクロエ』の終曲では勇壮でスペクタクルなシーンが一層鮮やかに甦っている。

オーケストラはどちらもフィルハーモニア管弦楽団で、彼らも全盛期を築いた時代であり、ジュリーニが協演したロンドンのオーケストラの中でも彼自身最も高く評価していた楽団だけに、その実力を充分に堪能させてくれる。

今回のSACD化では4曲のみの収録だが、ジュリーニはスカラ座を辞した後、一時期ロンドンを本拠地に置いてオペラ以外の曲種にも本格的に取り組んでいる。

同時期にやはりフィルハーモニア管弦楽団とラヴェルの『マ・メール・ロワ』『亡き王女のためのパヴァーヌ』『スペイン狂詩曲』など一連のフランス音楽を録音するだけでなく、その他にもドイツ、スペイン、ロシア物など多彩なレパートリーを開拓していた。

その後彼には逆にレパートリーを狭めていく傾向が見られるが、その頃のジュリーニのエネルギッシュで溌剌とした指揮法の全貌を知るための選択肢としては、ワーナーが網羅した16枚組の『ザ・ロンドン・イヤーズ』がある。

このSACDもそのセットのCD14をそのままリマスタリングしたもので、他の音源のSACD化も期待したいところだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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