2016年10月23日

カラヤン&フィルハーモニア管のシベリウス:交響曲第2番、第4番


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このCDを聴いて強く印象に残ったのは音質が驚くほど良いことで、特に交響曲第2番は1960年3月のセッションだが、当時のEMIの初期のステレオ録音としては最良のマスターが残されていたようだ。

それが今回チェコ・プラガ独自のリマスタリングによって鮮明度が増し分離状態も改善されて臨場感を俄然高めている。

どちらもロンドン・キングスウェイ・ホールが録音会場に使われているが、交響曲第4番は1953年7月のモノラル音源を擬似ステレオ化して音場を拡げ、時代相応以上の生々しいサウンドの再現に成功している。

終楽章のグロッケンシュピールの響きで高まるこの作曲家特有のクライマックスもクリアーだ。

対照的な曲想を持つこのシベリウス2曲の交響曲にカラヤン若き日の噴出するような熱っぽい感性が手に取るように伝わってくる演奏で、オーケストラは良く練り上げられているが大袈裟な表現を避けた新鮮味がある。

特に交響曲第2番は初期のカラヤンの直截なスタイルが残っており、その素直さや情熱の率直な表明が、作品の激しい気力を的確に表していて、両端楽章の白熱するような緊張感は、カラヤンの演奏でも屈指のものといってよい。

幸いこの時期のフィルハーモニア管弦楽団は全盛期を迎えていて、ウォルター・レッグの手腕によってヨーロッパの一流どころの指揮者が次々に迎えられ、彼らが実質的に楽団の質の飛躍的な向上に貢献している。

しかしながら数年後の解散によって再びこの頃の水準に戻ることがなかったのが惜しまれる。

誤解を招かないために書いておくが、ハルモニア・ムンディ傘下のプラガ・ディジタルスの新企画ジェニュイン・ステレオ・ラブは、オーストリアで生産されている同プラガのSACDとは異なり、あくまでもレギュラー・フォーマットによるCDで総てチェコ製になる。

その特徴は新規のリマスタリングにあり、多くの既出盤を聴いた感じでは鮮明度だけではなく、空間的な広がりやボリューム・レベルのアップなどいずれも従来盤を凌いでいることが明瞭に感知できる。

音楽性豊かで音質的にも優れたセッション及びライヴがピックアップされていることは勿論だが、これまでにリリースされた20枚余りのCDには貴重音源も少なからずあり魅力的なシリーズになっている。

尚ライナー・ノーツの裏面にはロンドンのカラヤン(1)と記載されているので第2集以降にも期待したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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