2017年01月20日

カラヤン&ベルリン・フィルのR.シュトラウス:管弦楽作品集


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巨匠カラヤンが最も得意とした作曲家の1人がリヒャルト・シュトラウスであったことは疑いの余地がない。

この作曲家の音楽がオーケストレーションを極限まで駆使し、スペクタクルで絢爛たる音響効果を持っていることと、指揮者としてのカラヤンの音楽性に共通点が見出されるのは偶然ではないだろう。

カラヤンはR.シュトラウスのスコアを緻密に磨き上げ、極めて巧妙な演出で聴かせる。

しかもこうした作品の再現には高度な演奏技術とアンサンブルの熟練が要求される。

そうした条件を満たすことができたのが、彼の手兵ベルリン・フィルであったことは幸いというほかはない。

ベルリン・フィルの演奏が、世界のヴィルトゥオーゾ集団にふさわしく、きめの細かいアンサンブルで応えている。

管楽器のソロのうまいこと、弦のアンサンブルの美しいこと、このコンビはまさにR.シュトラウス演奏の第一人者と言える。

劇的な迫力といい、耽美的な美しさといい、これほどの演奏が現れると、後攻の指揮者もオーケストラもさぞ辛いに違いない。

巨匠晩年の時代、両者の関係は決して良好なものとは言えなかったが、カラヤンによって練り上げられ、醸し出されるベルリン・フィルの華麗なサウンドは少しも衰えていないし、R.シュトラウス特有の世紀末的な甘美さや映像的な音響もとりわけ魅力的だ。

スペクタキュラーな要素も加味して、彼らの演奏は緻密さにおいても、またスケールの大きさにおいても、文句の付けようもないほど、見事な出来を示しているのである。

R.シュトラウスの交響詩は本質的に、都会的な洗練味と卓越した職人芸にあるが、これはまたカラヤン&ベルリン・フィルの本質とも合致しているかのようである。

この5枚組のセットにはグラモフォンに録音された彼らの最良の記録が集大成されていて、演奏内容は勿論1969年から86年にかけて行われた当時の録音水準の高さも注目される。

このセットでは彼らがクラシック界の一世を風靡したほどの『アルプス交響曲』、『英雄の生涯』、『ティル』や『ツァラトゥストラ』のほかにも名演が目白押しだ。

例えばローター・コッホをソリストに迎えた『オーボエ協奏曲』は白眉のひとつで、真摯で鮮やかなソロと隙の無いアンサンブルでやり取りするオーケストラが聴き所だ。

また現実離れした夢想空間を巧みに表現した『ドン・キホーテ』も知的な滑稽さに満ちている。

尚ここでのチェリストは1975年のロストロポーヴィチに代わってアントニオ・メネセスが起用されている。

協奏曲的な趣きは後退しているが、カラヤンの主張はむしろ増幅される結果になった。

R.シュトラウスの楽曲に関する限り、カラヤン&ベルリン・フィルを選んでおけば、まず間違いがないというのが、結論のようである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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