2017年02月01日

ワイセンベルク/RCAコンプリート・レコーディング集


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アレクシス・ワイセンベルク演奏集のセット物はEMIに続いて昨年ユニヴァーサル・イタリーからグラモフォン盤がリリースされたばかりだが、こちらはRCAのコンプリート・レコーディング集で7枚組のバジェット・ボックスになり、彼のそれぞれのメーカーへの正規録音が出揃った感がある。

ワイセンベルクは1929年にブルガリアの首都ソフィアに生まれ、同地の音楽院で教育を受けた後、アメリカに渡り、1946年にはジュリアード音楽院で学んだ。

1947年のリーヴェントリット国際コンクールで優勝し、その後、活発な演奏活動を開始したが、考えるところあって、1956年から10年間演奏活動を中断、その時期は自省と自己研鑽にあてていたという。

やがて、1966年パリでの再デビューが成功し、大いなる話題となって、それ以降は、コンサートに、レコーディングにと、冴えたテクニックと、洗練された音楽性を兼ね備えたピアニストとして第一線で活動を続けた。

CD1は唯一彼が演奏活動から一度退く前の1949年の録音で、勿論モノラルだがこの時期の彼のロシア物へのフレッシュな解釈が聴ける貴重な1枚だ。

その他はカムバック以降の総てが1960年代後半のステレオ録音で、リマスタリングの効果もあって音質は鮮明で、フォルテがやや再現し切れない箇所があるにせよ概ね良好だ。

1枚ごとに初出時LPの曲目をそのままカップリングしているので、枚数の割には収録時間が少ないがオリジナル・ジャケットがプリントされたコレクション仕様になっている。

ライナー・ノーツは35ページあり、前半にニューヨークの作曲家ジェド・ディストラーによるスナップ写真入りワイセンベルクのキャリアが英、独、仏語で掲載され、後半では総てのジャケット写真付トラックリストが参照できる。

7枚のうち2枚がオーケストラとの協演になる協奏曲集で、CD3はジョルジュ・プレートル指揮、シカゴ交響楽団によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番、CD6がユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団とのバルトークの第2番で、前者が1967年、後者が69年の録音だが、ラフマニノフは第1楽章から速めのテンポでワイセンベルクの研ぎ澄まされた感性とピアニスティックなテクニックがひときわ冴えた演奏だ。

プレートルの指揮も気が利いていてシカゴ響から鮮烈なサウンドとスケールの大きいロマンティシズムを引き出している。

一方バルトークではオーマンディ&フィラデルフィア管のサポートによる、大地の叫びとも言える野趣に溢れた力強いソロが圧巻だ。

ソロ・ピースでは個性的なショパンやドビュッシーだけでなく、機知に富んだ疾駆するハイドンのソナタ集も魅力だし、彼自身の迸る情熱と拭い去ることのできない憂愁をぶつけたラフマニノフの前奏曲集も感動的だ。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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