2017年02月07日

小澤のストラヴィンスキー:バレエ音楽《ペトルーシュカ》(ボストン響)/バレエ音楽《春の祭典》、幻想曲《花火》(シカゴ響)


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本盤には《ペトルーシュカ》《春の祭典》という、ストラヴィンスキーの3大バレエ音楽を構成する人気曲が収められているが、小澤は、ストラヴィンスキーを得意中の得意としていることもあり、いずれも驚くべき超名演だ。

両演奏ともに、小澤がボストン交響楽団の音楽監督に就任する前の録音であり、いまだ30代の若き小澤としてもこれから世界に羽ばたいて行こうとする熱き情熱に満ち溢れていた時期である。

この当時の小澤の演奏は、豊かな音楽性を生かしつつ、軽快で躍動感溢れるアプローチに加えて、エネルギッシュで力強い生命力に満ち溢れていた。

トゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫と力強さは圧倒的な迫力を誇っており、切れば血が噴き出てくるような熱い情感に満ち溢れている。

バレエ音楽《ペトルーシュカ》の随所で聴かれるロシア風の抒情的な旋律の歌い方もいささかも重々しくなることはなく、瑞々しさを感じさせてくれるのが素晴らしい。

ボストン交響楽団も、この当時は音楽監督に就任することなど夢想だにはしなかったであろうが、若き才能溢れる指揮者の統率に導かれて、力感溢れる大熱演を披露している。

後に現代を代表する指揮者に成長するティルソン・トーマス(MTT)によるピアノ演奏も、小澤の指揮ともどもノリノリの爽快さが素晴らしい。

バレエ音楽《ペトルーシュカ》は、現在までにこれが小澤にとっての唯一の貴重な録音であり、若き小澤の才気が爆発した稀有の超名演と高く評価したい。

小澤は、バレエ音楽《春の祭典》を十八番としており、本盤に収められた録音のほかにもボストン交響楽団とともに再録音(1979年)を行っているほか、コンサートでもたびたび採り上げているところだ。

冒頭からテンションは著しく高くパワー全開であり、若き小澤ならではの凄まじいまでの燃焼度の高い演奏を展開している。

快速のテンポやスローテンポなどの変幻自在のテンポ設定や猛烈なアッチェレランド、部屋がぶっ飛ぶのかと思うほどの大音響を炸裂させるなど、ありとあらゆる大胆な表現を駆使して才気溢れる圧倒的な爆演を展開しており、これこそまさに切れば血が噴き出てくるような渾身の大熱演と言えるのではないだろうか。

本演奏はスタジオ録音であるが、とてもスタジオ録音とは思えないような灼熱のような燃焼度を誇っており、第2部の終結部ではあまりのド迫力に完全にノックアウトされてしまった。

このように終始ハイテンションの小澤の凄まじい指揮に、一糸乱れぬアンサンブルで最高の演奏を展開したシカゴ交響楽団のとてつもない超絶的な技量にも大いに拍手を送りたい。

音量といい、技量といい、シカゴ交響楽団はこの当時からスーパー軍団であったことがよく理解できるところだ。

本盤最後に収められた併録の幻想曲《花火》も、若き小澤ならではの素晴らしい名演だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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