2017年03月14日

シャイーのスカラ座音楽監督就任記念アルバム


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



ミラノ・スカラ座はイタリア・オペラの殿堂として200年以上に亘って多くの名作の初演を果たしてきた。

このディスクに収録された序曲、前奏曲及び間奏曲を含むオペラは、レオンカヴァッロの2作品を除いた総てがスカラ座で日の目を見た作品になる。

その殆んどが親しみ易いメロディーとシンプルで明快な和声から成り立っていて、曲によっては馬鹿馬鹿しいほどあっけらかんとしている。

後はカンタービレを縦横に歌わせながら劇的な対比をつけて如何に舞台の雰囲気を高めるかにかかっている典型的なイタリアン・スタイルを踏襲しているので曲自体に深い意味合いを求めることはできないが、歌手達を引き立てるための気の利いたアクセントと言ったところだろう。

しかしイタリアのオペラ作曲家達は劇場という虚構の空間の中でこそ最大限の効果を発揮させる劇場感覚に長けていたことは確かだ。

またこうした短い管弦楽曲を効果的に演奏するには、気前の良い表現とオーケストラをその気にさせるカリスマ的煽動が不可欠になることは言うまでもない。

このアルバムはゲヴァントハウスから故郷に戻ったシャイーの、これから取り組むであろうイタリア・オペラへの軽妙洒脱な指揮法を披露したサンプラー的な1枚だ。

歴代のスカラ座音楽監督を見てみると、トスカニーニ、セラフィン、デ・サーバタ、ジュリーニ、アバド、ムーティ、バレンボイムという錚々たる指揮者がオペラやバレエなどの上演を支えてきたが、今年2017年からはシャイーが就任して奇しくも再びイタリア人の手に委ねられることになった。

現在のスカラ座フィルハーモニー管弦楽団は、それまで劇場附属のオーケストラだった彼らがアバドの提言によって1982年に独立し、オフシーズンに自主的な運営でコンサート活動を行うようになったものである。

とはいえ、それ以前から彼らはワーグナーの楽劇のイタリア初演などでお国物以外の作品にも精通していて、イタリアのオペラ劇場の中でも最もインターナショナルな感覚を持ったオーケストラだったために、古典から現代に至るドイツ、フランス系作品の幅広いレパートリーも受け継いでいる。

ドイツのオーケストラに比べればいくらか線が細く、分厚いサウンドよりも明るく屈託のない表現を得意としていて、このアルバムでも彼らの水を得た魚のような開放的で力強い表現を聴くことができる。

17ページほどのライナー・ノーツには収録曲目と録音データの他に英、仏、独、伊語による簡易な楽曲解説が掲載されている。

音質は極めて鮮明。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:14コメント(0)トラックバック(0)シャイー  

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile
Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ