2017年04月03日

フルトヴェングラー&ウィーン・フィルのベートーヴェン:序曲『レオノーレ』第3番、交響曲第7番、第8番[SACD]


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プラガ・ディジタルスからのハイブリッドSACDシリーズでは発売延期になっているルツェルン音楽祭でのベートーヴェンの『第9』を含めると既に7枚目のアルバムになるフルトヴェングラー演奏集。

今回は序曲『レオノーレ』第3番、交響曲第7番イ長調及び同第8番ヘ長調の3曲が収録されたオール・ベートーヴェン・プログラムだ。

昨年2016年5月にリリースされると同時に入手困難になったディスクで、一部の好事家だけでなく多くのフルトヴェングラー・ファンが注目していたことが想像される。

先にワーナーからリリースされたEMI音源のベートーヴェン交響曲全集では第2番と第8番が1948年の古いライヴ録音で、正直言ってその演奏の真価を問うにはほど遠い音質だった。

ここでの第8番は版権の異なる1954年の音源をリマスタリングしているが、勿論こちらの方が音質はずっと良く、SACD化はファンにとって朗報に違いない。

全曲とも擬似ステレオ化されているが不自然さはなく、オーケストラは総てウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で、この時代の彼らの醸し出す音色とその奏法が魅力のひとつになっている。

序曲『レオノーレ』第3番はライナー・ノーツには1944年6月2日のウィーン・ライヴと記されていて、彼の数種類ある同曲の録音では最も古いものだ。

音質は例外的に優れていて第2次世界大戦末期のウィーン・フィルにこれだけパワフルな演奏が可能だったことが興味深い。

第7番は1950年6月18日及び19日のスタジオ・レコーディングとの記載で、どちらが正確なデータか判断できかねるが、これは以前から知られていた同年1月のセッション録音と同一音源だ。

ワーナーのレギュラー・フォーマットの全集からの同曲と聴き比べると、ヒス・ノイズはいくらか多いがオーケストラの鳴りが俄然良く、特に弦楽セクションの勢いが全く違う。

終楽章のたたみかけるような追い込みに唸るように呼応するウィーン・フィルのアンサンブルも秀逸だ。

一方第8番はフルトヴェングラーが亡くなる年のザルツブルク音楽祭からのライヴだが、その生命力漲るエキサイティングな演奏に驚かされる。

ベートーヴェンはウィーンの交響曲には欠かせなかったメヌエットを早くから捨て去ってスケルツォを導入したが、この第8番の第3楽章にはこれが最後だと言わんばかりの、過去の習慣にきっぱりと別れを告げるような大上段に構えたメヌエットを書いている。

フルトヴェングラーはこの作曲家の皮肉っぽいユーモアを熟知していて、かつて聴いたことのないような壮大なメヌエットを奏でている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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