2017年06月20日

独プロフィールから12枚のリパッティ・アルバム


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今年2017年は夭折したルーマニアのピアニスト、ディヌ・リパッティ生誕100周年に当たり、既にワーナーからはダイジェスト3枚組リマスタリング盤がリリースされている。

しかしこれまでのセット物では最も多くの音源を纏めているのが独ヘンスラー、プロフィール・レーベルからの当セットで、12枚のCDには1936年から亡くなる1950年までの現在入手可能な総ての音源が網羅されている。

古くは10代の頃のものからあり、バッハ作品では珍しいリパッティのチェンバロ演奏に触れることができる。

また、ブラームスのワルツは恩師ナディア・ブーランジェと連弾していて、リパッティのみならずブーランジェのピアノ演奏も聴くことができる。

代夫にして人生の恩人エネスコを独奏者としたヴァイオリン・ソナタ2篇は国内盤も出ていなかった貴重な音源。

チェリスト・ヤニグロの伴奏をつとめた録音は、前年にジュネーヴ国際コンクールでデビューしたヤニグロの力量を買い、共演コンサートを経て、チューリヒのコロンビアにテストレコーディングしたもので、息の合った絶妙のアンサンブルが聴ける。

それらは貴重な記録には違いないのだが、一方で音質に関して言えばCD1の前半及びCD3の音源は鑑賞に堪えないものもあり、どういう経緯で録音されたものか疑いたくなる。

プロフィール・レーベルは独自のリマスタリングが売り物だが、マスター自体の音質が鑑賞レベルに達していないのが実情なのだろう。

改めて夭逝したリパッティは、不運にも録音にも恵まれなかったピアニストだったことを痛感する。

後半には良く知られたカラヤンとのシューマン、モーツァルトの協奏曲第21番の他にアンセルメ、スイス・ロマンドとの協演になるシューマンのライヴも良好にリマスタリングされている。

版権の違いでEMIとデッカから別々にリリースされていたものが纏められたのは幸いである。

その他の協奏曲はリストの第1番、グリーグ、ショパンの第1番、バッハ/ブゾーニ編のピアノ協奏曲第1番、バルトークの第3番に加えてリパッティ自身の作曲になる『古典様式による小協奏曲』の2種類の音源とオーケストラ付ルーマニア舞曲3曲など、彼が遺した総ての協演を聴くことができる。

ブザンソン告別演奏会ではショパンのワルツ全曲を弾く筈だったリパッティが、精根尽きて僅か1曲を遺して演奏会場から去ったとされている。

その後の事情は伝説化されていて真実は定かでないが、一説によると彼は再び聴衆の前に姿を現し、ワルツの替わりにバッハ/マイラ・ヘス編のコラール『主よ、人の望みの喜びよ』を弾いたとされているが録音は遺されていない。

CD12の最終曲は彼の最後の幻の演奏を再現する形で同曲のセッション録音が付け加えられている。

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