2017年07月12日

フランツ・コンヴィチュニーの芸術第2集


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フランツ・コンヴィチュニーの晩年の録音を纏めた計2巻全22枚のエディションの第2集に当たり、彼が手兵ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、シュターツカペレ・ドレスデン、シュターツカペレ・ベルリン、そしてベルリン放送交響楽団を率いたベートーヴェン、ブルックナー、メンデルスゾーン及びショスタコーヴィチのオーケストラル・ワークにワーグナーのオペラ『さまよえるオランダ人』全曲が収められている。

ちなみに第1集の方だが、これから購入を予定している方には今月リリース予定のスクリベンダム・レーベルからの20枚組をお薦めしたい。

第1集に収録されている曲目を殆んどカバーしているだけでなく、単価的にもかなり割安で入手できるのがセールス・ポイントだ。

コンヴィチュニーがドイツ・シャルプラッテンに遺した音源は当初総てがモノラルLPあるいは擬似ステレオ盤でリリースされた。

ただこのセットでも鑑賞できるように、旧東ドイツでも1960年頃から複数トラックでの録音が開始されたようで、CD6のブルックナー第7番は1958年録音で擬似ステレオ化されたものだが、CD1のベートーヴェンの合唱幻想曲と最後の2枚、ワーグナーの『さまよえるオランダ人』は1960年の正真正銘のステレオ録音である。

一方CD9の1959年録音のショスタコーヴィチの第11番はそのままモノラルで残されている。

ブルックナーはその後のゲヴァントハウスとのステレオ音源と辻褄を合わせるために擬似ステレオ化されたのかも知れない。

東側ではステレオ専用のカッティング機器の設備や再生機自体の一般的な普及には更に数年を要したため、当時のニーズに合わせた販売企画だったと思われる。

しかしながらステレオ音源を聴いてみると、かなり鮮明で紛れも無く複数トラックによって録音されていることが感知される。

弦楽は左側にヴァイオリン、中央から右側にヴィオラ、チェロ、コントラバスが位置し、その後方からブラス・セクションが聞こえてくる典型的な初期のステレオ録音で、電気的に音場を拡げる擬似ステレオ化ではこうした操作は不可能な筈だし、どんな最新録音よりも瑞々しく聴こえるのは全く不思議だ。

「ほこりをかぶっていてシミだらけ、おまけにカビ臭い」こんな風にコンヴィチュニーの遺した録音を思っていた人は多いに違いない。

筆者もその口であったが、今回改めてCDになったものを聴いて「こんなに新鮮で生き生きとした演奏だったとは!」と仰天した。

もちろん、基本的にはオーソドックスなのだが、単に伝統的なものの上にあぐらをかいたものではなく、確信に満ちた表情や揺るぎのない安定感に支えられ、オーケストラの響きはほれぼれするほど美しい。

まさに現在ではなかなか聴くことができない頑固なまでのゲルマン魂を具現した重厚な演奏を堪能できるセットになっている。

当時の東独の演奏家には、西側のような洒落っ気はないかも知れないが、余裕を持ったテンポ設定の中に表現される質実剛健なサウンドが特徴で、出来ばえに凹凸がなく、骨太で力強く説得力のある演奏であることに違いない。

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classicalmusic at 00:27コメント(0)ワーグナー | メンデルスゾーン 

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