2017年11月07日

覇気に満ちたシェリング放送ライヴ '69初CD化


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1969年7月12日シュトゥットガルト・リーダーハッレ・ベートーヴェン・ザールに於けるライヴ・レコーディング。

本番に強かったシェリングはセッションだけでなくコンサートや放送ライヴで多くの素晴らしい演奏を遺してくれたが、1970年代に入ってからのセッション録音では四角四面の面白みのない録音が多くなったと言われている。

個人的には一概にそうとは思えないが、確かに1950年代から60年代にかけての彼の演奏には特有の覇気があり、それぞれが個性的な名演と言われるだけの価値があるのではないだろうか。

この南西ドイツ室内管弦楽団を弾き振りしたヴィヴァルディとモーツァルトにも彼の颯爽とした潔さと息づくような熱いパッションが感じられる。

『四季』に関してシェリングはこのライヴの数ヶ月前にイギリス室内を弾き振りしたセッション録音も果たしていて、その後BBCからも別音源のライヴ盤もリリースされている手馴れたレパートリーになる。

シェリングはモーツァルトにも一家言持った演奏家で、ヴァイオリン協奏曲全5曲もアレクサンダー・ギブソン指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団との協演はフィリップスのモーツァルト没後200周年記念エディションに加えられた。

一方ソナタでもイングリット・ヘブラーとのCD4枚分の優れたセッション録音が遺されている。

この協奏曲第5番『トルコ風』でも彼の飾り気のないシンプルな解釈によってすっきりした造形美が示されている。

終楽章テンポ・ディ・メヌエットのトリオで現れるトルコ行進曲も、凛とした気迫を感じさせるが、あくまでも古典派の様式から逸脱しない格調の高い演奏だ。

彼は名ヴァイオリニストの中では美音家として知られた人ではないが、ここでの瑞々しい音色はひときわ美しい。

客席からの雑音や拍手喝采などが一切入っていないところをみると、当時ドイツで盛んだったラジオ放送用のクラシック番組のひとつとして制作されたラジオ・ライヴであったことが想像される。

ライナー・ノーツによればオリジナル・テープからリマスタリングされた初CD化ということだが、音質は極めて良好なステレオ録音で、前述のとおりシェリング唯一の音源ではないにしても特有の緊張感を持ったライヴ感覚が魅力だろう。

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classicalmusic at 19:32コメント(0)シェリング | ヴィヴァルディ 

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