2017年11月19日
リアル・ゴーンからのハイフェッツ早期レコーディング集4枚
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熱心なハイフェッツ・ファンであれば、既にソニーからの豪華な全集をお持ちだろうが、今回リアル・ゴーンからリリースされた4枚組みは新規のリマスタリングによる簡易なバジェット盤になる。
勿論初出音源などは望むべくもないし、メンデルスゾーンを除く総てが戦前の録音なのでSP盤から板越こしした時のスクラッチ・ノイズやヒス・ノイズに塗れたものばかりで、音質は時代相応程度と言わざるを得ない。
このために入門者にはそれほどお薦めできないが、一世を風靡した大ヴァイオリニストが速めのテンポで颯爽と弾き切るスタイリッシュな演奏を気軽に鑑賞できるコレクションとしての価値は充分にある。
この第1集は1934年から49年にかけての歴史的録音で、8人の作曲家のヴァイオリン協奏曲がそれぞれ1曲ずつが収録されているが、ブラームスに関してはフォイヤーマンとの協演になるヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲も組み込まれている。
オーケストラの指揮者もトスカニーニ、ビーチャム、オーマンディ、バルビローリ、クーセヴィツキーなどの当時のそうそうたるメンバーが名を連ねていて聴き応えのあるアルバムであることは間違いない。
リアル・ゴーン・ミュージック・カンパニーは過去のシングルやLP音源を中心にアメリカのジャズ、ロック、カントリーや軽音楽などを復刻しているメーカーで、もともとクラシック専門のレーベルではないが、最近バーンスタインやシュヴァルツコップなどのクラシック部門にも触手を伸ばしている。
廉価で気軽に聴ける往年のアーティストの名演奏というコンセプトは大いに賛成できるし、リマスタリングの効果もまずまずで決して音質を蔑ろにした企画でないところはアルト・レーベルと共通している。
ジャケットはあくまでもシンプルで飾り気のないセピア調のデザインで統一され、独立したライナー・ノーツはなく見開き4面のデジパックの内側にごく簡単なハイフェッツのキャリアが掲載されているだけだ。
第1集の表示があるので後続の第2集以降のアルバムにも注目したい。
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