2017年11月25日

20世紀のアメリカを映し出したコープランドのショート・プロフィール


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アーロン・コープランド(1900-1990)は20世紀を象徴するアメリカの作曲家の1人だ。

奇しくも彼の先輩に当たるガーシュウィン(1898-1937)とはどちらも移民であり、共に新大陸で彼らの時代の音楽をそれぞれが独自に模索し、その個性的な才能を開花させた。

ガーシュウィンが常に大衆のためのポピュラー音楽でヒットを得て、クラシックとの邂逅後も作曲やオーケストレーションは独学だったのに対して、コープランドはパリでナーディア・ブーランジェから薫陶を受けた根っからのクラシック畑の人だった。

現代音楽の作曲家でありながら彼の作風は民族的なメロディーやジャズのエレメントを積極的に採り入れ、大都会の谷間に息づく新時代の音楽の潮流を方向づけ、それはバーンスタインにも確実に受け継がれている。

1曲目のピアノ協奏曲はコープランド自身のピアノ・ソロをバーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルがサポートした演奏で、オーケストラの鮮烈な音響に映える前衛的なソロ・パートが当時まさに未来派志向の音楽だったことが想像される。

ここでもジャズからの影響が明らかで、バーンスタインはシンコペーションを多用したリズミカルな曲調を水を得た魚のように生き生きと表現している。

組曲『エル・サロン・メヒコ』はコープランドのエスニカルな嗜好を音楽で試みた作品で、彼の2ヵ月ほどのメキシコ滞在でインスピレーションを得た、底抜けに明るく親しみ易いメロディーで綴られている。

理屈抜きで誰にでも楽しめるノリの良い曲想をアブラヴァネル、ユタ交響楽団の少し荒削りだが、機知に富んだパワフルな演奏で鑑賞することができる。

一方『アパラチアの春』はバレエ音楽として作曲されたものを、後に8曲からなる組曲に再編集したオーケストラ用の作品になり、本来この曲の標題はバレエのストーリーとはそれほど関連性がなかったようだが、アメリカ開拓民の春の祭典を扱っているために、実際聴いてみると確かに大陸的な大自然をイメージさせるものがある。

こちらもアメリカに帰化したアンタル・ドラティ指揮、ロンドン交響楽団の演奏が象徴的だ。

最後の『オールド・アメリカン・ソングス』は第1集及び第2集の全10曲を収めたコンプリート版で、ウィリアム・ワーフィールドのバリトン・ソロをコープランド自身が指揮した、コロンビア交響楽団のお国自慢だ。

作曲家が採譜してオーケストレーションを施した、素朴で鄙びた中にもカントリー色豊かな懐かしさがある。

5曲目がお馴染みの『私は猫を買ってきた』で、友人リン・リッグズのオクラホマでの少年時代の思い出になるようだ。

民家の家畜達の鳴き声を描写したワーフィールドの歌唱は愉快そのもの。

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classicalmusic at 21:27コメント(0)バーンスタイン | ドラティ 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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