2018年01月09日

ハルモニア・ムンディ時代のエガー、ブランデンブルク協奏曲全曲SACD盤


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



英国のピリオド・アンサンブル、アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックの指揮者でチェンバリストのリチャード・エガーはここ数年バッハの作品を集中的にレコーディングしているが、ソロやアンサンブルは別として規模の大きい曲目はAMMレーベルを立ち上げてから精力的に始まった。

このブランデンブルク協奏曲全曲は唯一の例外で、しかも米ハルモニア・ムンディで制作されたSACDになる。

アンサンブルのメンバーとソリストは従来どおりだが、その後にリリースされる管弦楽組曲よりも編成の大きいフル・メンバーで構成されている。

ライナー・ノーツには演奏者全員のネームと使用楽器が明記されていて、それぞれが17世紀から18世紀初頭に製作されたオリジナルあるいはそのコピーを使って当時のサウンドを再現している。

ハイブリッド仕様だがSACDで鑑賞すると音質の鮮明さや音場の奥行きがより明瞭に感知される。

特に古楽器の音色や響きの特性を捉えた高音質録音は高く評価したい。

バッハのブランデンブルク協奏曲の決定盤をひとつ挙げるのは困難だが、このディスクがリリースされるまではアレッサンドリーニ指揮、コンチェルト・イタリアーノの同曲集がレギュラー・フォーマットながら優れた音質で、同じピリオド・アンサンブルでも全く異なった流麗でモダンなセンスに溢れた演奏で筆者の愛聴盤だった。

一方でエガーはより古風な響きを再現している。

例えばアレッサンドリーニは現代よりほぼ半音低いスタンダード・バロック・ピッチを採っているのに対して、エガーは更に半音低いフレンチを採用しているし、また通奏低音にチェンバロの他に大型リュートのテオルボを用いている。

このために前者のような輝かしさはやや後退しているが、ダークで雅やかなサウンドが得られている。

しかしそれぞれの曲に相応しいテンポを設定して、決して生気を失った冗長な演奏に陥っていない。

ヴァイオリン・パートを欠く第6番ではとかく地味な演奏になりがちだが、第1楽章はかなり速くその推進力に特徴がある。

バッハは丁度ヴィヴァルディがやったようにあらゆる楽器をソロにした合奏協奏曲を作曲し、6曲を選んでブランデンブルク辺境伯に献呈したが、そこでは彼の自在な音楽的発想と巧妙な作曲上のテクニックの成果が披露されている。

第1番を除いてヴィヴァルディ式の簡潔な楽章構成だが、徹底した省略の美学を実践したヴィヴァルディとは異なったポリフォニーの精妙な綾が織り込まれているのが聴きどころのひとつだろう。

第5番ではバッハが宮廷楽長だったケーテン時代にベルリンから買い入れた新しいチェンバロのために、第1楽章の後半にチェンバリストの独壇場ともいえる65小節のカデンツァを書き足している。

ここではエガーのテクニックと情緒豊かなソロが冴え渡っている。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:12コメント(0)バッハ  

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile
Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ