2018年06月16日

ホルストの隠れた名曲を


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グスタフ・ホルストの作品集のみのシングルCDはそれほど多くなく、たいがい他の作曲家の作品に『惑星』がカップリングされているのが普通だが、この2枚組では彼のそのほかの代表的な曲が一通り鑑賞できるのが特徴である。

勿論このシリーズでは過去にリリースされた幾つかのCDからのリカップリングになるので、録音年代はまちまちだ。

例えばミリタリー・バンドのための『組曲ヘ長調』はエリック・バンクス指揮、王立空軍中央バンドの演奏で洗練さから言えばいくらか荒削りかも知れないが、この曲の性格をよく捉えたリズミカルなマーチや鍛冶屋の歌が巧みだ。

またケルティック・メロディーを取り入れた『サマーセット狂詩曲』は美しいローカルな魅力を持った作品として興味深い。

『ブルック・グリーン組曲』も彼のリリカルな面が良く示された優れた曲だ。

ノーマン・デル・マー指揮、ボーンマス・シンフォニエッタの演奏は控えめな表現ながら曲想をつかんでいて悪くない。

更に弦楽合奏のための『セント・ポール組曲』もやはり民族色豊かな舞踏音楽を交差させた生気に溢れる演奏をサー・マルコム・サージェント指揮、ロイヤル・フィルハーモニーで聴くことができる。

一方アンドレ・プレヴィン指揮、ロンドン交響楽団によるバレー組曲版『どこまでも馬鹿な男』と『エグドン・ヒース』は短い作品ながらホルストのオーケストレーションの巧みさを引き出した名演だ。

肝心の『惑星』はサー・エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルによる1978年のセッションで、2002年に新しくリマスタリングされて鮮明な音質が蘇っている。

カラヤンが振ったウィーン・フィルやベルリン・フィルの演奏ほどスペクタクルな表現ではないにしても、ボールドの指揮にはスコアを読みつくし、それを忠実に再現しようという説得力がある。

この曲は事実上彼の初演になるのでホルスト本人からの助言があったに違いない。

テンポの取り方は中庸を得た格調の高いもので、それだけにオーケストラの動きが手に取るように理解できる透明度は流石で、そこには本家の自負と威厳が感じられる。

サー・チャールズ・グローヴズ指揮、ロンドン・フィルの鮮烈で神秘的な女声コーラスが加わる『リグ・ヴェーダ』も印象に残る。

最後に収められているのはオルガン付の『コラール・ファンタジア』で、ロバート・ブリッジスの詩は過去の総ての芸術家に捧げるレクイエムであり、ホルストの娘であるイモージェン・ホルスト指揮、イギリス室内管弦楽団の演奏になる。

ここではソロ・ソプラノはジャネット・ベイカーのメゾ・ソプラノに換わっている。

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classicalmusic at 00:04コメント(0)ホルスト  

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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