2018年06月30日

クルト・ワイル、2つのプロフィール


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ワーナーの20世紀クラシックス・シリーズのひとつで、1枚目にはクルト・ワイルの初期の作品、2曲の交響曲とウィンド・オーケストラを伴うヴァイオリン協奏曲が収められている。

交響曲は大オーケストラを扱った華麗な力作には違いないが、彼の後の名作『三文オペラ』を一度ならず観た筆者には、大風呂敷の胡散臭いイメージが払拭されず、苦笑を禁じえない。

いやそれくらい彼のミュージカルは愉快そのものだった。

そうした意味ではこのセットの2枚目に入っている一連のブロードウェイ・ソング集が彼の機知やユーモア、そして小気味の良い揶揄や皮肉っぽい風刺を得意とした、最もワイルらしい作品ではないだろうか。

ブゾーニ門下の作曲家として彼が夢見た若い頃の大望はいざ知らず、交響曲という大見得を切った形式は、彼の渡米以後再度取り上げられることがなかったのも象徴的だ。

一方ヴァイオリン協奏曲の方は、その洗練されたオーケストレーション、シンプルな形式感から、よりとっつき易い作風になっている。

ここではソロのフランク・ペーター・ツィンマーマンが正確無比なテクニックと抑制を効かせたカンタービレでごく正攻法で攻めた表現が、マリス・ヤンソンス指揮、ベルリン・フィルのメンバーの好サポートもあって秀逸だ。

交響曲第1番及び第2番はどちらもガリー・ベルティーニ指揮、BBC交響楽団の演奏で録音は1967年、またヴァイオリン協奏曲は上記のメンバーで1997年のセッションになる。

尚2枚目には彼のミュージカルの中から『ヴィーナスの接吻』、『ニッカーボッカー氏の休日』、『フィレンツェの悪漢』、『ラヴ・ライフ』そして『ジョニー・ジョンソン』の抜粋がバリトンのトマス・ハンプソン他の歌唱、ジョン・マックグリン指揮、ロンドン・シンフォニエッタ・コーラス及び管弦楽団による1994年の録音で収められている。

11ページのライナー・ノーツには曲目紹介、演奏者及び録音データの他に簡単な作曲家のキャリアが掲載されているが、歌詞については残念ながら省略されている。

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classicalmusic at 00:02コメント(0)ヤンソンス  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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