2018年07月28日

フルトヴェングラー第13集目になるプラガからのハイブリッドSACD化


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戦後フルトヴェングラーが楽壇に復帰した後の1949年から54年にかけてウィーン・フィルとの共演7曲とフィッシャー=ディースカウ、フィルハーモニア管弦楽団によるマーラーの『さすらう若人の歌』及び同フィルハーモニアとのワーグナー『トリスタンとイゾルデ』第3幕への前奏曲の9曲をリマスタリングしたSACD盤で、音質は録音年やライヴ、セッションによってある程度の差があることは事実だが概ね良好だ。

またグルックの『アルチェステ』序曲を始めとして殆んどの曲目に擬似ステレオ音源が使われている。

プラガではリニューアルの時に積極的にEMIの擬似ステレオ音源を採用しているが幸い音場の広がりはそれほど不自然ではなく、あざとくない程度の臨場感のアップにも繋がるので、ひとつの可能性として評価できるだろう。

今回初SACD化されたラヴェルの『スペイン狂詩曲』も擬似ステレオ音源だが、1951年のライヴとしてはかなり鮮明な音質が再生される。

演奏はフルトヴェングラーらしくデカダンス的な雰囲気が横溢していて、これはこれで面白いが古典主義的な傾向を持ったラヴェルの表現としては意見が分かれるところかも知れない。

マーラーの『さすらう若人の歌』に関しては、1951年8月のザルツブルグでのフィッシャー=ディースカウ、フルトヴェングラーの出会いが縁となってつくり出された歴史的名演だ。

マーラー、ディースカウ、フルトヴェングラーの三者が渾然一体となって稀有の一刻をつくり上げている。

戦後のフルトヴェングラーのマーラーはこの曲と『亡き子をしのぶ歌』の2曲のみで、録音は『さすらう若人の歌』のみ3種類残されている。

筆者としては、このセッションの1年前、1951年のウィーン・フィルとのザルツブルク・ライヴを選んで欲しかった。

音質では劣っているがロマン派爛熟期特有の世紀末的な唯美主義や背徳までも感知させる得難い演奏だからだ。

尚このライヴは昨年UHQCD盤で復活している。

こちらのフィルハーモニアとのセッションはより精緻で音質にも恵まれているが、音楽的には前者の方が濃密だ。

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classicalmusic at 19:01コメント(0)フルトヴェングラー | マーラー 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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