2018年07月30日

『パシフィック231』だけではないオネゲルのプロフィール


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この作品集の中にはオネゲルを代表する3曲の交響曲が収録されていて、弦楽5部とオブリガート・トランペットの編成で書かれた第2番ニ長調はシャルル・ミュンシュ指揮、パリ管弦楽団の1967年のセッションが選ばれている。

だがミュンシュ初演でもあり、彼に献呈された第3番『典礼風』はマリス・ヤンソンス指揮、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団による1993年の比較的新しい録音で、一方第4番イ長調『バーゼルの喜び』は1978年のミシェル・プラッソン、トゥールーズ・カピトル管弦楽団といった具合に、故意に異なった演奏者を集めたようだ。

それぞれが個性を発揮した演奏で、特にミュンシュの牽引力と緊張感は最後の部分のみに登場するトランペットのコラールに充分な必然性を与えている。

ここにはまた1964年のモスクワでの歴史的ライヴ、ロストロポーヴィチが弾く『チェロ協奏曲』が入っている。

ヴィクトル・ドブロフスキー指揮、ソヴィエト国立交響楽団のサポートで、この2枚のCDの中では唯一モノラル録音で客席の雑音も若干入っているが、気迫のこもった高い集中力と彼の完璧なテクニックが聴ける貴重なライヴだ。

更にこのセットの魅力は1971年のジャン・マルティノン指揮、フランス国立放送管弦楽団による2曲、『夏の牧歌』及び交響的運動『ラグビー』が収められていることで、前者のアルプスの夜明けに包まれるような清涼感と、後者での対位法処理の面白さは流石だ。

オネゲルといえば『パシフィック231』を抜きにしては語れないが、勿論このCDの第1曲目にヤンソンスの1994年のセッションが選ばれている。

それまでの標題音楽のように森羅万象や物語をテーマにするのではなく、ダイナミックに躍動するものを対象として、その運動の状態変化を刻々と追って表現する、より映像的な描写は彼のオリジナリティーだろう。

それはその時代の映画の隆盛と無関係ではないし、また美術の世界でも速度の表現を重要視した未来派の活動時期とも一致している。

事実『パシフィック231』は1949年にジャン・ミトリによって映画化された。

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classicalmusic at 20:21コメント(0)ミュンシュ | ヤンソンス 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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