2018年08月05日

ヴィラ=ロボスの多彩な世界


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ヴィラ=ロボスの多岐に亘る作品を協奏曲、室内楽、管弦楽のそれぞれのジャンルから集めて2枚のCDにカップリングした20世紀クラシックス・シリーズのセット。

第1曲目のソプラノ・サクソフォンと室内オーケストラのための『ファンタジア』は実質的な協奏曲で、この楽器の特性を活かした華やかで色彩感に溢れる、サクソフォンのための数少ない協奏曲のひとつだ。

ジョン・ハールの鮮やかなソロ、ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内による1990年のセッション。

この曲は作曲者が1920年にパリで出会ったサクソフォニストのマルセル・ミュルのために書いたが、ミュルの関心を惹くことはなく、彼に送られた楽譜も紛失してしまったといういわくつきの曲だ。

一方ギター協奏曲はアンドレアス・セゴビアの初演で、1951年に作曲されているので、ロドリーゴやカステル=ヌオーヴォの同協奏曲より後の作品になる。

彼自身ギタリストでもあり、ソロ・パートの手馴れた名人芸や洗練されたオーケストレーションの書法が魅力だが、新境地に踏み込むような斬新さと音響の鮮烈さではロドリーゴが優っているように思う。

演奏はロメロ・ファミリーの末っ子で、情熱的なテクニシャンのアンヘル・ロメロのソロ、へスス・ロペス=コボス指揮、ロンドン・フィルによる1984年のセッション。

その他興味深い曲として、当初ピアノ用に作曲された『ブラジルの子供のためのカーニバル』に堂々たるオーケストレーションを施して協奏曲風に仕上げたファンタジー『モモプレコチェ』がクリスティーナ・オルティスのピアノ、アシュケナージ指揮、ニュー・フィルハーモニアで、そしてやはり民族的な印象が強い弦楽四重奏曲第6番ホ短調がハンガリアン・カルテットの演奏になる。

2枚目は彼のオーケストラル・ワークの代表作『ブラジル風バッハ』からの4曲だが、中でも白眉はヴィラ=ロボス自身の指揮とヴィクトリア・デ・ロス・アンへレスのソプラノに8台のチェロが加わる第5番が、エキゾチックな雰囲気を満喫できるだけでなく、音楽的にも高い水準で必聴の名演。

オーケストラはフランス国立放送管弦楽団で1956年の古いセッションだが、デジタル・リマスタリングの効果もあって音質は良好。

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classicalmusic at 19:21コメント(0)アシュケナージ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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