2018年08月31日

現代音楽への勧誘


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ワーナー20世紀クラシックス・シリーズのひとつで、過去のシングルCDをまとめて作曲家別に振り分け、それぞれが2枚組の廉価盤セット。

このシリーズでは既にかなりの作曲家の作品がリリースされているが、パウル・ヒンデミットの作品集としては第2集にあたり、前回のオーケストラル・ワークに続いて今回は彼の室内楽曲集となっている。

曲目は7曲の『カンマームジーク』、『無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ』Op11-6、『10の楽器の為のソナタ』(断章1917)で、1995年から99年にかけての録音。

音質は極めて良好で、現代音楽を難解なものとして敬遠している方にもお勧めしたい。

カンマームジークと題された7つの作品は、実質上それぞれがソロ楽器のヴィルトゥオジティを発揮させる小規模な協奏曲になっている。

しかも独奏楽器がピアノ、チェロ、ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラ・ダモーレ、オルガンと非常にバラエティーに富んでいて、多彩な音響空間を体験できるのも特徴のひとつだ。

ヒンデミットの作曲理論がJ.S.バッハのポリフォニーに傾倒していることを考えれば、これらはさしずめブランデンブルグ協奏曲集の現代版と言えるし、後半に収められた『無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ』を聴けば、まさにバッハの同名の曲からインスピレーションを得たものであることは明白だ。

クラウディオ・アバド指揮、ベルリン・フィルのメンバーによる『カンマームジーク』は精緻なアンサンブルとソリスト達の鮮やかなテクニック、そして音響の美しさが特徴で、作品の特質を捉えた周到な仕上がりをみせている。

ヒンデミットの音楽は、その作風をみれば斬新だが、古い対位法の理論と明瞭で簡潔な古典的な様式を遵守していて、同時代の12音技法の作品とは一線を画している。

アバドの指揮はこうした形式感と流れるようなアンサンブルの美しさ、そしてソロ・プレイヤーの技巧をフルに活かした再現に魅力がある。

また現代音楽を得意とするクリスティアン・テツラフの弾く、骨太で豪快な『無伴奏』やユリア・フィッシャーのヴァイオリンが加わったライヴ『10の楽器の為のソナタ』も聴き逃せない。

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classicalmusic at 20:35コメント(0)アバド  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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