2018年11月08日

プラハのランパル、2枚のスプラフォン・コンプリート・レコーディング集


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2015年にワーナーから全4巻計69枚のランパル全集がリリースされたが、こちらは1955年から58年にかけてランパルがプラハで録音したスプラフォン音源総てを2枚のCDに纏めたもの。

全収録曲のリマスタリングはこのセットのために2016年に行われているが、このうちフランツ・クサヴァー・リヒターのフルート・ソナタ及び協奏曲は初CD化になる。

当時まだ再生機器が普及していなかった東欧諸国でのステレオ録音は西側に数年遅れをとっている。

この2枚もモノラル録音ではあるが、チェコでは早くから質の良いレコーディングを手掛けていて、この頃の音源はむしろ旧ソヴィエト圏で録音されたものを凌ぐ、西側レベルのクリアーな音質が再現されている。

ここに集められたレパートリーは多くランパル自身のリサーチによる選曲で、例えば彼が3回に亘って録音しているカール・シュターミッツのフルート協奏曲ト長調は、ランパルがブリュッセルの王立音楽院の図書館で発見したものだ。

このセットの2枚目の最後に収録されているヴァーツラフ・ノイマン、プラハ室内管弦楽団との協演は1955年の第1回目のセッションになる。

演奏曲目はプロコフィエフを除いてボヘミア系の作曲家の作品で占められていて、中でもインドルジフ・フェルトのフルート協奏曲はここに収録された8曲の中では最も注目すべき音源だ。

当時30歳だったフェルトがランパルに献呈した作品で、初演はランパルによって1956年に行われたが、このセッションはその2年後に録音されている。

テクニック的にかなりの難曲と思われるが、流石に魔術師と言われたランパルの手に掛かると、高い緊張感を孕んでいながら全く神経質にならない色彩豊かで華麗な作品に仕上がっている。

プロコフィエフのソナタニ長調でもランパル特有の潤いを持った艶やかな音色が、この曲に垢抜けたセンスを与えているだけでなく官能的でさえある。

オイストラフは作曲家にヴァイオリン・ソナタへのアレンジを奨めて、彼の演奏によるヴァイオリン版も遺されているが、ここではフルートの音色と機能が駆使されたオリジナル・バージョンの美しさが聴きどころだろう。

その他のバロック作品はいわゆるピリオド的解釈とは異なった、広い音域を使った玉を転がすようなモダンなカデンツァで飾られている。

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classicalmusic at 00:01コメント(0)ランパル | プロコフィエフ 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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